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広がる過剰自粛に悲鳴

  • 広岡 延隆,瀬戸 久美子,日野 なおみ,飯山 辰之介

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2011年4月5日(火)

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被災地以外の地域で販促や消費を控える自粛ムードが広がっている。だが、東京、大阪など巨大市場の冷え込みは経済全体に大きな影響を与える。消費減退が長引けば、震災でダメージを受けた日本全体がさらに沈みかねない。

 「こんなに暗い道頓堀は初めてや」

 大阪で自営業を営む男性はため息をつく。3月27日夜、普段であれば大阪随一の繁華街を煌々と照らしているはずのネオンサインは軒並み消えていたからだ。

 東日本大震災に伴い、販促活動や消費を自粛するムードが全国に広がっている。悲惨なニュース映像が流れ余震も続く中で、企業も個人も節度ある行動をするのは当然のことかもしれない。とはいえ、比較的影響が少なかった東京や大阪のような巨大市場で消費減退が続けば、景気の足を引っ張ることになる。震災の波紋は日本経済の各方面に広がっている。

被災地ではない大阪の繁華街でもネオンサインが軒並み消えている(写真:山田哲也)

自粛ムード、外食産業を直撃

 「懸念しているのは(被災地への)シンパシーを表す中で自粛が広がっていること。だが経済活動を維持して日本を盛り立てることが、復興と並んで大事だ。今後はセールスなども積極的に行っていきたい」

 3月25日、イオンの岡田元也社長は消費萎縮への警戒感をあらわにした。

 トップがそう話していたイオンだが、翌26日夜も大阪では店舗の看板の照明は消えたまま。同社では3月13日から全国の総合量販店や食品スーパー、商業施設など3500店舗で節電に取り組んでいるが、電力不足が深刻になっているのは東京電力と東北電力の供給エリア。大阪での節電はこうした問題と直接関係はない。イオンの対応は、今の日本の自粛ムードを象徴している。

 甚大だった大震災の直接被害に加え、自粛ムードによる消費萎縮というダブルパンチが襲っている。特に影響を被ったのは外食やレジャー、ホテルなど、いわば“不要不急”なサービスを提供する企業だ。中には事業存続を問われる企業まで出てきている。

 東京・銀座の高級フレンチレストランは震災後、夜の予約がほぼすべてキャンセルされた。40代前半の男性オーナーは「食材はもちろん、従業員の人件費やテナント料を払うのもギリギリで個人経営の店は生きるか死ぬかの状況だ。自粛ムードが過ぎ去った後、残るのはファストフードかファミリーレストランチェーン、居酒屋チェーンぐらいだろう」と悲痛な表情だ。

 東京都中央区にあるロイヤルパークホテルは、震災発生から休業していた一部レストランの営業を3月24日から再開した。しかし稼ぎ時である夜のバータイムやディナータイムで顧客が集まらない。本来3月は謝恩会や歓送迎会、株主総会などが多い時期だが、そうした宴会もほぼすべてキャンセルとなった。

 外食チェーンにも深刻な影響が出ている。「白木屋」「魚民」など居酒屋チェーンを展開するモンテローザ(東京都武蔵野市)は、東北地方90店舗のうち 70店舗が津波や地震で物理的な被害を受けたものの、関東地区はほとんど損傷がなかった。だが、業績に与える負のインパクトとしては、関東エリアでの不振が、東北エリアでのダメージを上回る見込みだ。

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