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原発賠償で電気料金引き上げも

2011年4月8日(金)

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福島第1原子力発電所の事故に伴う巨額の損害賠償をどうするのか。東京電力の負担額や国の支援の有無を巡って、水面下で議論が始まった。場合によっては電気料金値上げや税金投入などで、国民負担が増しかねない。

 飲料水や一部野菜からの放射能検出など、恐れられていた国民生活と経済への影響が次第に出始めてきた東京電力福島第1原子力発電所。放射性物質の大量飛散という最悪の事態回避へなお懸命の努力が続くが、被害拡大とともに与野党の間では問題収拾後の損害賠償が焦点になり始めている。

 「兆円単位の損害賠償が想定される」(自民党のある有力議員)

 「損害賠償額が1兆円を超える可能性は否定できない」(民主党の財政関連議員)

 3月末、最終的な損害額の推計にはまだ時間がかかるとしながら、民主、自民両党はそれぞれに福島第1原発被災による損害賠償の議論に取りかかった。焦点になったのは、損害賠償の対象や方法とともに、巨額の資金を誰が負担するかだ。突き詰めて言えば、東電にどこまで負担させるかである。

「東電の免責はあり得ない」

 原子力損害賠償法などの規定では、原発の事故・被災による被害については、原子力事業者(電力会社)が無限責任を負うのが原則(下の図参照)。ただし、「異常に巨大な天災・地変」や革命など「社会的動乱」の場合は、電力会社は免責となり、国が補償することになっている。

 今回も当初、「異常に巨大な天災に当たるのでは」との意見が経済産業省などから出て、東電が免責になる可能性も指摘された。しかし、3月25日、枝野幸男・官房長官は個人的見解としながら「安易に免責などの措置が取られることは経緯と社会状況からあり得ない」と述べた。

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 となれば、東電がどこまで自前で損害賠償を担うのかが関心の的となる。原賠法では地震や津波、噴火などの自然災害による被害の場合、電力会社と国が政府補償契約を結び、電力会社がいったん賠償をした後、1事業所当たり1200億円まで国が電力会社に補償を行うことになっている。

 だが、今回はこれを超える可能性が十分にある。そこで浮かび上がるのが「東電にどう負担させるか」(前出の財政関連議員)と、「国が一部でも“補償”を行う場合、財源をどうするか」(民主党政策調査会長補佐の玉木雄一郎・衆院議員)という2つの問題だ。10兆円を超え、最終的には20兆円に達する可能性も指摘される震災の復興財源とは別に必要となる巨額の賠償費用だけに、政権側の発言も慎重になる。

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「原発賠償で電気料金引き上げも」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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