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震災直撃、3期ぶり減益へ

2012年3月期の企業業績

  • 阿部 貴浩,小谷 真幸

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2011年4月19日(火)

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回復途上にあった企業業績を東日本大震災が直撃している。サプライチェーンが断ち切られ、自動車など工場の操業停止が相次いだ。増収増益シナリオはもろくも崩れ、3期ぶりの減益が濃厚になっている。

 「2012年3月期の業績予想を出すのは難しいかもしれない」と、豊田自動織機の関係者はため息をつく。

 トヨタ自動車の大株主であると同時に小型車「ヴィッツ」などの組み立て工場を運営しているが、トヨタの生産計画が不透明なため自社の生産計画が立てられない。

 欧州メーカーなどトヨタ以外の売り上げが比較的多いデンソーも、トヨタの生産が減れば、部品生産を絞らざるを得なくなる。北米の新車販売が底入れした今期は増収増益になる公算が大きかっただけに、震災がもたらしたダメージは大きい。

自動車、上期赤字も

 そのトヨタは、一刻も早く生産を再開しようと生産管理や購買などの担当部門が努力を続けている。車両生産を休止していた全工場で18日から生産を再開することを決めたが、部品調達の問題から稼働率は通常の5割程度。自動車1台につき2万~3万点の部品が必要とされ、断ち切られたサプライチェーンをつなぎ直すのには時間がかかる。日本からの部品供給が不足しているため北米工場でも減産を決めた。

 稼働率を下げた工場は人件費や減価償却費などの固定費が重くのしかかる。夏場に向けて電力不足が深刻になれば、生産効率が低下する可能性もある。収益へのマイナス影響は避けられない状況だ。

 日産自動車は高級車用エンジンを生産するいわき工場(福島県いわき市)が大きな被害を受けた。3月末に現地を訪れたカルロス・ゴーン社長は4月に部分再開し、6月にはフル生産できるとの見通しを示した。停止している車両生産は4月11日から順次再開していくが、部品不足の悩みはトヨタと同じで、当面の生産台数は計画の半分程度にとどまる。

 自動車大手3社は1ドル=80円台の円高に苦しみながらも懸命の改善活動で業績を回復してきた。2011年3月期はホンダを含めた3社合計の営業利益は約1兆7000億円と前の期の2倍になると見込んでいた。しかし震災によって業績の下押しは避けられない。2011年3月期は3月の操業度悪化に加え、震災による設備の除却損などが発生する。2012年3月期は深刻な供給力の不足が表面化しそうだ。ある外資系証券の自動車担当アナリストは「このまま低水準の生産が続けば固定費を吸収できず、上期は営業赤字の企業が相次ぐ可能性がある」と予測する。

 2008年秋のリーマンショックで落ち込んだ企業業績は、新興国の成長を取り込み、ようやく立ち直りかけていた。2011年3月期まで2期連続で回復し2012年3月期も増益シナリオが濃厚だった。そこを大震災が襲った。工場や店舗への直接被害に加え、部品調達が滞り被災していない工場も操業を止めた。夏場に向けて電力不足が深刻になれば長期にわたって生産や消費への影響は避けられない。

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