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70代スターが30代を超える瞬間

横一列の評価ではなく、その世代にしかできない仕事がある

2011年4月22日(金)

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 50歳代になり、IT能力にも限界があり、若い人にはかなわないと実感することも多く、ミスを指摘されると見下されているようで自信を喪失します。会社の評価も気になります。どう思って働けばいいのでしょう。(50代女性)

 遙から

 世代というものを考えさせられる興味深い舞台を観る機会があった。

 宝塚歌劇で40年前に上演した作品が、今また上演されている。約10年に一度再上演され続けてきた古典といっていい作品だ。歳月を経て久しぶりの上演ということで、初演時から現在に至るまでのスターたちが勢ぞろいする1日だけの特別イベントだった。40年前のスターというと、ざっと逆算しても現在70歳代だ。次に60歳代のスターと続き、現在の30歳代の現役スターへと続く。

 私が見たこともない過去の時代から現代まで、それぞれの時代を沸き立たせ闊歩したであろうスターたちが、それぞれに重ねた年齢を背負ってステージに居並ぶ姿は、まるで、坂本竜馬から小泉純一郎までが生存した状態で政界の歴史として並ぶほどの感動があった。ちょっと妙な例えではあろうが。

 驚愕は、70歳代のスターの歌の披露だった。

 彼女は舞台奥から客席に向かって下る傾斜のあるステージの上を、8センチはあろうかというピンヒールで歌いながら歩いた。

 女性ならおわかりだろうが、高いヒールで傾斜のある道を歩くのは若くても恐怖が走る。

 前へ下る傾斜があるなら、後ろ向きで歩いたほうが降りやすい。そこを70歳代が歩いた。

 そして長いマントを舞台袖のスタッフに手渡し、歌った。本当はもし腕力があればマントをエイヤッと威勢良く舞台袖に向かって投げ捨てたかったはずだ、と私は確信もした。

 それほどに、70歳代のスターから客席に届いたのは、命がけの気迫だった。

 どういう思いが70歳代の女性に8センチピンヒールを履かせるのかと想像すると、「現役に負けていられるか」という気骨だろうか。

 40歳代のスターも歌を披露した。そこにもまた40歳代なりの「30歳代に負けていられるか」的迫力を私は感じた。

 その構図の中では、当然のことながら30歳代という世代が最も筋力、体力、のびやかさにかけては充実している世代であることを改めて認識することもできた。

 それほどに、現役は強い。では、現役が最高か、というとまた違う。

 終演後、「遙さん、このステージどう感じました?」と複雑な声で感想を求める電話が鳴った。

「どうしたんですか?」
「実は・・・」

 そこには、私にとっては想定外の反応があるという現実があった。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

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「70代スターが30代を超える瞬間」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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