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消えた観光客、「安全宣言」はいつ

  • 瀬戸 久美子,飯山 辰之介

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2011年4月27日(水)

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「日本全体が、放射能に汚染されている」。海外に広がる風評が、日本の観光業界に壊滅的な打撃を与えている。日本全国の観光地から、まず日本政府による“安全宣言”を求める声が上がっている。

 「このまま先が見えなければ、雇用調整が必要になる。福島から遠く離れた四国まで、なぜこんなことになるのか」

 道後温泉旅館協同組合の後藤雅俊氏は、そう言って何度もため息をつく。

 2010年、道後温泉は多くの観光客で賑わった。観光客の数は前年比4%増。松山市を舞台とするNHKドラマ「坂の上の雲」が人気を博し、外国人観光客の誘致にも積極的に取り組んだ成果だ。

 ソウル便、上海便の松山空港就航により、中国や韓国を中心とする外国人観光客は増加傾向にあった。「今後、外国人観光客はさらに増えていくだろう」。そう見越して、観光案内所には外国語で対応できる要員を揃えた。外国人宿泊者に関する各旅館の相談を受け付ける業務も行うなど、受け入れ態勢の強化を徐々に進めつつあった。

 だが、その流れも、3月11日の東日本大震災に端を発する福島第1原子力発電所の一連の事故で打ち砕かれた。

 2011年3月の観光客数は、一転して前年同月比13%減。4月は前年同月比20%減なら御の字という。特に落ち込んだのが海外からの「インバウンド」需要だ。「外国からのお客さんは全然見かけなくなった。愛媛で働いていた人も、自分の国に帰ってしまった」。

 「今まで通りに観光業を続けていくのは厳しいかもしれない。四国から元気を出したいと言っても、これではいかんですよ」

 観光業界全体が、東日本大震災の余波に揺れている。震災や原発の直接的な被害を受けた地域だけではない。福島から遠く離れた四国や九州、北海道でも、観光を生活の糧とする人たちが壊滅的な状況に頭を抱えている。

 長崎県の観光施設、ハウステンボス。震災前は台湾や韓国、中国などアジアからの観光客で賑わい、入場者の約2割を外国人観光客が占めていた。

 しかし、原発事故以来、その風景は一変した。園内に外国人客の姿はほとんどない。園内の宿泊施設も3月11日以降、予約のキャンセルが相次いだ。

 「今、日本を観光に訪れる外国人は皆無だろう。海外からは日本全体が危険と思われている」。ハウステンボスの再建に取り組む澤田秀雄エイチ・アイ・エス会長はこう指摘する。

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