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危機の人災化を防げるのはリーダーだけ

ハーバード流危機管理の要諦4

2011年5月11日(水)

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常に状況認識をあたらにせよ

 この連載で指摘し続けているように「危機は進行する過程で必ず人災化する」。最初からそのように想定するのが世界の危機管理の常識である。米国の専門家は「福島の原発事故は人災化の典型例ではないか」と言う。ハーバード大学でも多くの専門家が「原発事故への対応をはじめとする政府の危機管理全般について、“人災化過程”を研究したい」と強い関心を寄せている。この件については次回以降で書いていきたい。

 結論から言えば、危機の人災化を防ぐことができるのはリーダーシップだけである。「ハーバード流危機管理の要諦」と題した一連のコラムの冒頭で「最も愚かなリーダーが指揮を執ることを想定して危機管理を構築するのが最先端の危機管理の哲学である」と紹介した。どんなリーダーが出てこようとも、組織のメンバーを最大限守る体制を整えることが大切だ。

 ただし、それだけでは十分ではない。最悪の人間がリーダーに就かないように、リーダー及びリーダー候補性を鍛えておくことも同時に必要だ。リーダーたるもの自らを常に鍛えておかねばならない。

 今回はリーダーの心得を中心に「人災化を防ぐ手立て」を述べてみたい。

人災化するかどうかの分かれ目はここ

 危機が人災化するかどうかの分かれ目は、以下の2つのポイントにある。
1)危機の見誤り
2)初心を忘れる

 まず「危機の見誤り」について検討する。危機の見誤りを防ぐには、当たり前だが危機を正しく認識することだ。状況認識がすべてである。

 ハーバード流危機管理は以下の5段階に分かれる。

1)状況認識
2)選択肢創出
3)結果予測
4)意思決定
5)実施

 最初の状況認識にかなり重きを置く。特に、前々回指摘したように、通常の危機と新種の危機を見誤らないことだ。

 通常の危機への対策は、徹底した反復訓練が有効だ。「通常」であるがゆえに、危機の中身は事前に想定できる。危機の性質や傾向を正しく理解し、逆算して対策や装備を充実させる。

 準備した対策や装備を使ってとにかく訓練する。精度や速度を磨いていく。チェックリストを用意して常に準備を確認する。とにかく反応の速度を高めることだ。危機の進行より対策の方が速ければ、事態をより確実にコントロールできる。

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「危機の人災化を防げるのはリーダーだけ」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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