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震災からの復興実現こそ最大のソフトパワーだ!

ジョセフ・ナイ教授に聞く

2011年5月13日(金)

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 日米同盟の再構築に尽力してきたハーバード大教授のジョゼフ・ナイ氏と、日本の復興について意見交換をした。同氏は、同盟国としての日本の重要性を一貫して主張。クリントン政権で国家安全保障会議議長、国防次官補を務めた経験を持つ。

 ハーバード大ケネディ行政大学院の自室に私を迎えてくれたナイ教授は晴れやかな笑顔で私を迎え、こう語った。

 「私は非常に楽観的だ。日本は必ず最後に良い結果を出す。第二次大戦や明治維新という大きな変化に対し、国民が一体となって対応した。歴史的に見て他の国にはなかなかできないことだ」

―― あなたは「ソフトパワー」「スマートパワー」の提唱者として高名だ。世界が、ソフトパワーの宝庫として日本を認識している。このソフトパワーを日本はいかに生かすべきか?

ナイ 日本はこれから、世界の中で最大のソフトパワーを発揮するだろう。それは日本の復興だ。日本の復興そのものがソフトパワーになる。

 今、日本が経験している危機――地震、津波、原発事故――は、どれを取っても世界でこれから起こりうる危機だ。日本がこの危機を克服し、世界に対して新しいソリューションを提供すれば、それ自体が新たなソフトパワーになる。米国も地震、津波、原発事故に無縁ではない。日本の復興から大いに学べる。

―― 復興過程で代替エネルギーや省エネルギーなどの技術が洗練されるだろう。これもソフトパワーか?

ナイ その通りだ。エネルギーから防災まで、あらゆる技術や対策が日本の新たなソフトパワーとなるだろう。

リーダー教育をせよ

―― 今、日本が直面している最大の課題はリーダーシップである。長期の人間関係やコンセンサスを重視する日本の意思決定方法が、危機管理や復興の足かせになっている。調整型のリーダーはこれからの時代に合わない気がする

ナイ この災害の危機を乗り切るには相当なリーダーシップが各界に必要だ。多くのリーダーが生まれるチャンスだ。

 そのリーダーが生まれる過程、訓練される過程を精査することで、日本式のリーダーシップトレーニングを作ることができる。これを、日本のあらゆる組織に取り込むのが望ましいのではないか?

―― 私は議員時代に米GEのリーダーシップ研修を受けたことがある。本当に素晴らしかった。日本の国会にも政党にもリーダーシップを育成する仕組みがない。国会や自民党にリーダーシップ研修の導入を提言したが、全く受け入れられなかった。GEに限らず、世界中の、優れたリーダーを生み出し訓練する仕組みを持っている組織から習えばいいと思う。

ナイ 面白いね。震災を契機に、リーダーシップ育成のために世界中の叡智を集めるのも意義があるだろう。

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「震災からの復興実現こそ最大のソフトパワーだ!」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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