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経営陣の報酬を世界トップクラスに引き上げよ

グローバル競争に勝ち抜くには、「業績連動部分」の大幅増加を

  • 荒井 裕樹

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2011年5月13日(金)

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弁護士業から金融ビジネスに転身し、日本企業の世界的な競争力を高めたいと考えている荒井裕樹氏。まずは日本企業のグローバル化が急務だが、そのためには経営陣のグローバル化を進めていかなければならない。しかし、「日本企業の役員報酬は、欧米企業と比較すると低すぎる。このままでは、世界でもトップクラスの優秀な経営者を引き付けることはできない」と荒井氏は説く。

 「日本企業の経営者の役員報酬をもっと高くすべきだ」

 こんなことを言うと、違和感を持つ人が多いかもしれない。しかし、欧米の経営者と比較すれば、日本の主要上場企業トップの報酬は、圧倒的に低い水準にあるのが実情だ。

 米人事戦略コンサルティング大手のタワーズ・ペリン(現タワーズ・ワトソン)が2004年から2006年にかけて実施した調査よれば、時価総額でトップ100に入る日本企業の最高経営責任者(CEO)の平均報酬は150万ドル。米国企業の1330万ドル、欧州企業の660万ドルと比較すると、米国企業の約11%、欧州企業の約23%と、かなり低い水準にある。

 こうしたデータを示すと、次のような反論が続々と出てきそうだ。

「経営者の報酬が低くて何が悪いのか」
「経営者の報酬が高すぎると、日本の企業文化を前提とすると社員の士気が低下して生産性が低下する」
「そもそも欧米企業の経営者の報酬が高すぎるのであって、それを基準に比較するのはおかしい」
「社長の報酬が高ければ企業の業績が上がるという証拠があるのか」

 最初に断っておきたいが、企業業績の良しあしを決する要因には多様な要素が関連していると考えられる。だから一般的に、企業業績の巧拙と経営者の報酬の高低との相関性や因果関係を評価するのは困難だ。であるが故に、私は、ここで上記の反論に一つひとつ反駁を試みるつもりはない。

 しかし、日本を代表するようなトップ企業の経営者の報酬が低いことで、少なくとも1つ、大きな問題があると考えている。それは、このコラムでも既に触れた、日本企業のグローバル化に欠かせない人材戦略革命、報酬体系革命と関係している。

 すなわち、日本企業のグローバル化とは、同時に企業経営陣のグローバル化でもなければならない。が、そうであるとすると、現在の日本企業の役員報酬体系では、世界トップクラスの優秀な経営者を引き付けることはほぼ不可能である、ということになる。

 「世界で勝つために、世界の英知を集める」という世界共通の人材戦略を実行するためには、世界中からトップクラスの人材を引き付けられる報酬体系を準備しなければならない。役員報酬の水準が圧倒的に低い現状では、日本企業が世界のトップクラスの経営者を迎え入れることは全く期待できないであろう。

コメント18件コメント/レビュー

役員報酬と企業業績が多少なりとも連動するなら良いでしょうが、そうなってないですよね?特に日本は。 日本でも低い役員報酬のトヨタが世界一になり、世界一の経営者(報酬も)に率いられたGMが潰れた現状では、なんの意味もない論拠です。 例が古かったかな?(2011/05/20)

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いただいたコメント

役員報酬と企業業績が多少なりとも連動するなら良いでしょうが、そうなってないですよね?特に日本は。 日本でも低い役員報酬のトヨタが世界一になり、世界一の経営者(報酬も)に率いられたGMが潰れた現状では、なんの意味もない論拠です。 例が古かったかな?(2011/05/20)

東電の社長が年収7400万円もらっていたのが「低報酬」といえるのなら、いくらが妥当な額なんでしょうかね?(2011/05/15)

最後のところの低い報酬に甘んじているのは自分の実力がないことを認めているというのは賛成です。多くのサラリーマン経営者の現状はそんなもんでしょう。最初から見える目標しか目指していませんから。その先があることも気がついていない可能性すらありますよ。△バブル崩壊以降一般労働者の給与はあまり上がっていませんが、経営者の報酬はかなり上がっているはずです。しかし、日本の経済の現状をみると報酬が上がってもいい結果を生んでいるようには見えません。国際的に勝負するには国際的に通用する報酬が必要というのは理解できますが、報酬があがることは結果であるべきで目的になってはダメだと思います。だから報酬が低いことを問題視するのではなくて、低い報酬になってしまう仕組みの問題点を指摘すべきでしょう。私はその問題点はよく分かりませんので、専門家に分析していただきたいところです。(2011/05/15)

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