• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

やりがいなんて、ポテト一個から見つけられる

それは「目の前で発見できるかどうか」にかかっている

2011年5月13日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

(ご相談をメールでお寄せください。アドレスはこちら

 ご相談

 仕事にやりがいを見つけられず、逃避とはわかっていても留学しようかと考えたりもします。生き生きと働く同世代の女性を見るとうらやましく、何かを間違ったのではないかと挫折感すら覚えます。(20代女性)

 遙から

 私はマクドナルド育ちだ。

 こういうといったい何事かと思われるだろうが、まだ働くということに対して未熟な18歳の私に、働くということはこういうことだ、と、修行を積んだ場が、マクドナルドでのバイトだったという意味だ。今でも当時の店長が最初に言った言葉を覚えている。

 「ここは、部活だと思って働いてほしい」

 その言葉どおり、働いて2時間で足がつった。

 「移動はすべてダッシュで走って。歩いちゃダメ」
 「いつも笑顔で」
 「今やろうとすることを常にお客様に言葉で説明して」
 「注文を聞くだけじゃダメ。他の商品もお薦めして」

 結果、「いらっしゃいませ」と笑顔で迎え、注文後に「ポテトはいかがでしょうか?」と笑顔で勧め、「では2分ほどお待ちくださいませ」と状況を伝えたうえで、猛ダッシュでキッチンへと伝える、という工程になる。

 この時、習得したものが私の営業の基本姿勢になった。

 そんな私にとって、それら基本からはずれた営業姿勢を見てしまったときなど、許しがたい気持ちに襲われる。それはコンビニエンスストアでのことだった。

 最近のコンビニはトイレも貸しているということは知っていたが、商品を購入する前にトイレを使用するのはなんとなく気が引けた。
 ちょうど女性店員が通路にいたので、声をかけた。

 「あの、トイレを貸してもらえますか?」

 その店員が振り向きざまに言った言葉と表情は、衝撃的だった。
 店員は、商品を棚に並べるときの仏頂面のまま、

「え?」

と言った。

 私はもう一度、「トイレを貸してもらえますか?」と聞いた。
 すると店員は「今、掃除中」とだけ答えた。表情は微動だにしなかった。
 その言葉からアジアから来た留学生のバイトだ、と、察した。

 断られた私は、もう2度とコンビニのトイレなんか借りるものか、と、店を出た。

 もし、だ。
 もしこれが私の経験したマクドナルドの指導だったならどうか。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

一覧

「やりがいなんて、ポテト一個から見つけられる」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官