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東電支援が揺さぶる銀行経営

  • 田村 賢司,武田 安恵

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2011年6月16日(木)

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損害賠償負担がのしかかる東京電力への巨額融資が銀行経営を揺さぶる。債務履行に問題なしとする銀行に対し、債券市場は逆に損失回避に動く。政局混迷で東電支援策が頓挫すれば、大手銀行の今期利益は吹き飛ばされかねない。

 ある銀行の債券ディーラーが声を潜めて打ち明ける。

 「うちは東京電力の社債を4月初めには全部売却した。(既発債は)いずれ持てなくなると見ていたが、今は新発債も買い手がつかない」

 福島第1原子力発電所の事故による巨額損失で揺れる東電への債権を巡って、奇妙な“不均衡”が起きている。

 東電が約4兆4255億円の社債を発行している債券市場では、東電の社債償還能力に懸念が広がり、金利は上昇を続ける。その一方で、約3兆4237億円(2011年3月期末)を貸し付けている銀行や生命保険会社は静観の構えだ。

 銀行は、「融資は必ず返済されるし、今後の多額融資も可能と見ている」(シティグループ証券の銀行担当アナリスト、野崎浩成氏)のである。

債権放棄なら「債務不履行」扱い

 両者の評価を分かつ焦点は、5月半ばに内定した原子力損害賠償支援機構(仮称)が政府案通り設立されるのかどうか。東電を含む電力会社9社で設立し、同社に資本注入と融資を行うことで、同社が事故に伴う巨額の損害賠償によって債務超過に陥らないようにし、上場を維持するというものだ。

 債券市場では、米格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が東電の格付けを5月末に“ジャンクボンド”並みの「投機的水準」に引き下げたこともあり、買い手が離散し続けた。S&Pの電力担当アナリスト、柴田宏樹氏は「政治状況の不安定さを見れば、今後、賠償の枠組みが変わる可能性もある」と指摘する。

 これに対してメガバンク側には、機構の設立を疑う様子は微塵も見えない。もともと、機構の原案は、金融庁幹部から「電力の安定供給」「東電による損害賠償」「上場維持」という3つの命題を満たす方法を問われた三井住友銀行が作成したもの。加えて、同行とみずほコーポレート銀行、三菱東京UFJ銀行のメガバンク3行と信託銀行が今年3月、東電に約2兆円の緊急融資を行った際、経済産業省幹部がその返済を“保証”したとも言われる。

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