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日本を襲う金融の大津波にどう対応する?

プランBに備えよ

2011年7月1日(金)

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 日本を将来襲う可能性が有る金融の大津波、その状況は日本の価値暴落とそれに伴う経済・金融の大混乱である。具体的には、円安、国債の暴落(金利は上昇)、制御不能なインフレ、金融恐慌、経済の混乱に伴う大幅な経済の落ち込み、といった現象であろう。地震と津波は局所的な現象であったが、この大津波は確実に日本全土を襲い、そしてその影響は世界に波及する。

危機のトリガーから危機的状況へ

 では、そのような危機をもたらすトリガーとなる現象は何であろうか? 筆者は、図-1に示すような以下の二つの事象を、危機のトリガーとして想定する。

・国債暴落(=長期金利の急上昇)

・円の暴落(=為替の急激かつ大幅な円安)

 1990年よりここまで赤字国債の発行を続け経済を維持してきた現在を例えれば、からからに乾いた藁の上に薪が積み重なった状況である。ここに上げた多くの危機のトリガーのうち一つでも本当になれば、火が付き燃え上がることは、想像に難くない。

 そのようなトリガーにより起こった危機は、どのように拡大していくであろうか。筆者は、まずは年率20%程度の円安・インフレといった状況に陥る可能性が大きいと思う。

 円安・インフレの進行と同時に国債は暴落する。そうなると、国民は金融機関の経営への不安を感じ、郵貯・銀行預金の引き出しや保険解約へ殺到する。更には、自らの預金の実質的価値が目減りすることを避けるために実物資産を購入する動きが強まり、インフレはさらに昂進する。

 金融機関のバランスシートが国債やその他債権の暴落で傷んだところに、預金者の引き出しが殺到することになり、多くの金融機関は倒産の危機に瀕し、その結果産業界に資金が回らなくなり、経済混乱から経済はマイナス成長、物価は上昇というスタグフレーションの状況に陥る。

危機的状況の逆進性

 このような金融・経済危機において最大の被害者は国民、それも弱者である。この20年における金融危機や不況は、国民にきわめて深刻な影響をもたらしたかと言えば、それはNOである。

 無論、低成長や低金利は多くの国民をじわじわと苦しめているのだが、個々の生活レベルを見れば所得が低下したもののデフレの恩恵もあり、必ずしも危機的な状況には至らなかった。しかし今回の危機で、その痛みをもろに受けるのは弱者、次にはある程度の資産を持つ一般的な国民である。インフレの進行に応じて年金や保障費が上がらなければ、その分実質的な生活が苦しくなる。企業倒産から失業も増加するであろう。倒産を免れた企業でも、平均すれば経済成長率の低下で、インフレに見合った昇給を実施することは難しくなる。

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「日本を襲う金融の大津波にどう対応する?」の著者

大上 二三雄

大上 二三雄(おおうえ・ふみお)

エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社 代表取締役/北九州市 参与

1981年東京大学工学部を卒業後、アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)入社。企業の戦略、オペレーション、IT、アウトソーシングを中心にしたさまざまな企業改革に従事。事業開発グループ統括パートナーとして事業開発・ベンチャー投資の責任者を務めた後、2003年に退社。現在、エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役。他に北九州市参与、立命館大学MBA客員教授、東京大学EMPアドバイザー、ISL幹事などを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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