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検索システムでは「読みたい本」に出会えない

名編集者が語る「知的欲求を満たす推薦機能」

2011年7月6日(水)

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 編集者の松岡正剛氏が、大日本印刷と書籍の新たな「推薦機能」を開発している(詳細な内容は7月5日の記事に掲載)。「自分でも気付かない、本当に求めている本と出合えるサービス」だ。なぜこのようなサービスを考えたのか。「受け身消費」に流れている現代人へ警鐘を鳴らす意味もあるという。

(聞き手は白壁達久=日経ビジネス記者)

――  大日本印刷と松岡さんが率いる編集工学研究所が、書籍の新たな「オススメ」サービスを開発中と聞きました。どのようなサービスなのでしょうか。

松岡 端的に言えば、自分でも気付いていないような「求めている本」と出合えるサービスです。

検索システムの盲点

(写真:大西成明)

 世界最大のインターネット書店、米アマゾン・ドット・コムの「オススメ機能」として知られる「レコメンデーション」機能があります。購入履歴から顧客の消費動向を分析して、同じ商品を買った別の顧客がほかにどのような商品を閲覧したり、購入したかという情報を基に、商品をオススメする仕組みです。

 確かに、関連する商品を見つけるには便利でしょう。でも、それはあくまで他人の行動の統計の結果であって、「自分の欲望に基づいた将来行動の予測」ではないんです。

 私が考えているのは、本の著者やジャンルといった概要で分けるのではなく、中身や文脈から分類して、これまでの分類を超えて「近い文脈の本」を薦めること。「千夜千冊」と名付けた書籍紹介の企画もあり、私は30年近くにわたって、あらゆる本を分類してきました。その過程で、独自の「目次録」という分類コードを作っています。

 目次録は親コードから孫コードまで3階層に分かれます。大分類として20弱に分け、中分類が15~35。その下に小分類として7~35に分けています。計4981種にも分類しているんです。それぞれの小分類には5冊ずつの本を「キーブック」として登録しています。つまり、2万5000冊以上が登録済みというわけです。

 このコード分類は、本を単なるキーワードとして捉えるのではなく、「文脈」として分けているのが特長でしょう。その文脈に沿って近い本を紹介するため、ジャンルや著者といったこれまでの分類では関連付けられなかった本と出合うことができます。

 目次録を使った書籍のレコメンデーションは、「他人が買っているから買う」ではなく、「自分が求めているから買う」という内面的な欲望からの消費につながっていくのです。

 図書館や書店の本の置き方が変わるかもしれません。見た目の分類ではなく、中身の分類で人間の内なる欲求を導き出す――。求める知が、より触発連鎖型になってほしいと考えています。

―― 「触発連鎖型」とは、どういうことでしょうか。

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「検索システムでは「読みたい本」に出会えない」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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