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東京都、NOxでいすゞに激怒

  • 小谷 真幸,山根 小雪

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2011年7月11日(月)

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いすゞ自動車の一部トラックが走行時、大量のNOx(窒素酸化物)を出すことが判明した。問題視されているのは、ある条件で排ガス処理システムが働かなくなる点だ。調査した東京都は「規制逃れ」と強く非難。国に法整備を求める事態に発展している。

 東京都が国に宛てて出した「“怒り”の要請書」が、自動車業界で関心を集めている。

 6月16日、都は自動車の排ガス規制に関して、規制を逃れる行為を法令で禁止することを求める要請書を国土交通相と環境相に提出した。

 きっかけとなったのは、いすゞ自動車の中型ディーゼルトラック「フォワード」。2010年5月発売のフォワードの一部モデルについて、国の排ガス規制の適合試験をクリアしているにもかかわらず、実際に走行すると規制値の数倍のNOx(窒素酸化物)を出す場合があることが、都の独自調査で判明した。NOxは光化学スモッグや酸性雨の原因となる。

 この事実に対し、石原慎太郎都知事は「規制逃れのインチキ、企業の犯罪だ」と怒りをあらわにした。

NOx低減機能が働かず

 国内では、新車販売時に道路運送車両法が定める排ガス基準を満たすことが求められている。基準を満たすかどうかは、加速や停止を繰り返す実際の走行に即した「公定走行モード」で走った場合に、排ガス規制値をクリアするか否かで判断される。

 公定走行モードは車両重量ごとに定められており、中型トラックの場合は都市部の走行実態を踏まえた「JE05」というモードで約30分間測定される。いすゞのフォワードは、この排ガス試験には問題なく適合していた。

 国の基準がある一方で、東京都は15年以上前から市場に出回っている主要車種を独自に調査してきた。新型トラックは網羅している。JE05モードとは別に、定速で走り続けたり、都内でよく見られる走行状況を再現した複数のパターンで排ガスを測定する。フォワードの一部車種でNOx大量排出を見つけたのは、こちらの試験だ。

 都は今年2~4月、フォワードの車両で調査を実施。時速40kmや60kmで走り続けた場合、定速になってから3~4分後にNOx排出量がそれまでの3倍以上に増加する現象を発見した。時速40kmで数分間走り続けるのは、都内でもよくある走行状況という。またJE05モードに急加速を組み合わせた走行パターンでも、NOx排出量がJE05モード時の1.5倍になるという結果が出た。

 東京都はこの結果から、「公定走行モードの試験時にはNOxを抑えるようエンジンを制御しているが、別の走らせ方をするとこの制御系統が働かず、NOx濃度が高くなる」と判断。これを排ガス処理装置の「無効化機能」と指摘した。

 一方のいすゞは、「排ガス処理装置の保護を目的とした、黒鉛などのPM(粒子状物質)の発生を抑えるためのエンジン制御に不具合があったことが原因。意図的ではない」と説明する。

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