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日本は「スマート技術」も流出させてしまうのですか

半導体、液晶、太陽電池の二の舞にならぬよう

2011年8月29日(月)

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 東日本大震災を機に、風力発電や太陽光発電など再生可能エネルギーへの関心が一気に高まっている。そして、国内外を問わず、加速しているのが、「スマートシティ」や「スマートコミュニティ」に関するプロジェクトの推進だ。

 特に被災地の復興に当たっては、最新の環境・エネルギー技術を総動員して、日本発のスマートシティモデルを構築しようと、国内外の企業が動きを活発化させている。

 その中で、2009年9月に設立し、現在、つくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅周辺を中心に、スマートシティプロジェクトを推進しているジョイントベンチャー、スマートシティ企画の佐々木経世社長に、現在の活動内容や同社の特徴などを聞いた。

(聞き手は山田久美)

―― 東日本大震災を機に、スマートシティやスマートコミュニティに関するプロジェクトの推進が加速しています。また、国内外を含め、様々なアライアンスやコンソーシアムが設立されています。その中で、スマートシティ企画はどのような組織で、どのような目標の下、現在、どのような活動をされているのでしょうか。

スマートシティ企画の佐々木経世社長

佐々木:スマートシティ企画は、2009年9月に設立したジョイントベンチャーです。現在、三井不動産やシャープ、伊藤忠商事、独SAPなど国内外の企業19社が参画しています。今後も増えていく予定です。

 少子高齢化や地球温暖化など、世界に共通する課題を世界に先駆けて解決し、「課題解決先進国」になることによって、持続可能で希望ある未来社会を築いていこうというスローガンを掲げています。東京大学総長顧問で三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏と三井不動産、そして、私が代表取締役社長を務めるイーソリューションズなどが中心となり創設したプロジェクト運営会社です。

 世界の未来像と言える次世代環境都市であるスマートシティの構築には、建設業者から家電メーカー、自動車メーカー、IT業者、電気事業者に至るまで、様々な業種の企業が関連します。

ワンストップで先進モデルを提供

 それに対し、弊社は、スマートシティの先進モデルを、ワンストップで、トータルソリューションとして提供できるのが特徴で、そのモデルを、日本国内だけでなく、広く世界中に展開していくことを目指しています。そのフラッグシッププロジェクトとして、現在、進めているのが、「柏の葉スマートシティ」プロジェクトです。

 同プロジェクトでは、弊社を構成する企業19社に加え、東京大学、千葉大学、千葉県、千葉県柏市が一丸となって、「公・民・学」連携で、プロジェクトを推進しています。目標は、つくばエクスプレスの柏の葉キャンパス駅周辺一帯を、世界のデファクトスタンダードになるようなスマートシティのショーケースに仕立て上げることです。

―― 現在、世界各国でスマートシティプロジェクトが推進されていますが、御社のプロジェクトの特徴は何でしょう。

佐々木:スマートシティの市場規模は、今後20年間で3100兆円あると言われています。

スマートシティの市場規模
画像のクリックで拡大表示

 その中で、スマートシティの重要な構成要素として、太陽電池や電気自動車が挙げられます。これらに関しては、2000年から2006年の世界における特許出願件数の実に約7割を日本が占めています。

 このことからも分かるように、日本の環境・エネルギーに関する技術力は世界最高水準にあります。日本が失われた20年から脱却し、これからの世代に明るい未来を残すための切り札は、環境・エネルギー技術しかないと我々は考えています。そのため、今後、グローバル社会の中で、日本が持っているこの強みを存分に生かし、国際競争力につなげていくことが最重要課題です。

 しかしながら、今、我々は強い危機感を抱いています。それは、半導体や液晶パネル、DVDプレーヤー、太陽光発電パネル、カーナビなどと同じ道を歩んでしまうのではないかいうことです。

コメント23件コメント/レビュー

日本企業による日米スマートグリッド実証試験はNEDOによって平成21年度から平成25年度完了予定でニューメキシコ州にて実証実験を実施中で、世界の波から遅れている訳ではないと思います。問題となるのが、国内法の制約で日本国内での実証実験ができないこと、スマートメーターの配備に約20兆円から30兆円の費用負担が必要なことでしょう。[菅野泰弘](2011/09/10)

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「日本は「スマート技術」も流出させてしまうのですか」の著者

山田 久美

山田 久美(やまだ・くみ)

科学技術ジャーナリスト

早稲田大学教育学部数学科出身。都市銀行システム開発部を経て現職。2005年3月、東京理科大学大学院修了(技術経営修士)。サイエンス&テクノロジー、技術経営関連の記事を中心に執筆活動を行っている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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日本企業による日米スマートグリッド実証試験はNEDOによって平成21年度から平成25年度完了予定でニューメキシコ州にて実証実験を実施中で、世界の波から遅れている訳ではないと思います。問題となるのが、国内法の制約で日本国内での実証実験ができないこと、スマートメーターの配備に約20兆円から30兆円の費用負担が必要なことでしょう。[菅野泰弘](2011/09/10)

 スマートグリッドの目的は国によって違います。米国では、儲からないため放置されぼろぼろになった送電網を使い、追加投資を避けつつ得意の通信技術(IT)を活用し、より大量の電力を送電するため、投資家を募ろうと、夢を売りバブルを煽っているのでしょう。 一方、日本の本当のニーズは、変動の激しい太陽光発電が大量に導入された時の系統安定化だけです。これに絞り、太陽光の直流を電力系統の交流に変換するPCS(パワー・コンディショニング・システム)の一機能とするだけ良いのでは。こうすれば太陽光発電の導入費用として負担可能でしょう。 スマートグリッド挿入目的は、国の電力事情によって大きく異なります。日本国内、米国、欧州といった先進国の間でも違いますし、更に中国や新興国向けは別仕様となるでしょう。「一つサンプルを作りコピーを世界展開」とは行きません。(2011/09/04)

このプロジェクトの優位性はどこ?コア技術は何か?真似される価値(殆ど売った後なのに、真似されたとバカを言うけど)は何か?そのビジネスモデルは?海外へ展開したい(儲かりたい)が、真似さえることは心配(経済における技術優位のタイムラグ分かっていない)、いつまでも現在自分の持っている(良い物か腐っている物か分かりませんが)をリードでいたい。改良型技術はイノベーション生じないと認識したら如何でしょうか?記事の同じ事はアメリカから日本に対する発言と想像出来る。発明者は改良者に負けたね。国際経済で考えるべき事です。既存の理論を検証ではなく、独自で打ち出すことだ。真似しないで出来ますか?(2011/09/03)

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