• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

思い通りに動くのは「自分」だけ

動かぬやつに嘆くより、自分がどうありたいか

2011年8月26日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

(ご相談をメールでお寄せください。アドレスはこちら

 ご相談

 部下が思うように動いてくれません。上司はそんな私を頼りなく思うのか、私を超えて私の部下に直接指示する始末。いったい誰を見て働けばいいのか頭を抱えます。(40代男性)

 遙から

 堂島ロールという人気菓子を買って実家に帰った。そこでいかに組織というものがトップの思い通りにならないかを目の当たりにした。

 家族をひとつの組織として眺めると興味深い。

 お盆は実家に家族が20人ほど集まる。私は堂島ロールを5本購入した。皆で分けて食べるためだ。一本のロールケーキを5つに切り分けてもなお1本余る。それくらい多めに購入した。

 実家には主婦歴数十年のベテラン主婦が4人。新人主婦が2人。そして座ったが最後、“男”を理由に動かない、つまり、組織で機能しない人間が10人ほど。その他子供。

 7人の女性たちでなんといってもリーダーを張るのが長男の嫁だ。組織のトップ、長男の命令下、お盆の宴席の成功に強い使命感を持つ。

 社長命令で企業主催イベントを任されるのと似ている。

 宴席も終盤、そろそろケーキを出す時間が来た。とにかく5本ある。満喫できる量だ。
「堂島ロールを」と声が出た。

 宴席にいるベテラン主婦がキッチンにいる新人主婦に声を上げる。
「堂島ロールを」

 宴会に興じた人は時間を忘れる。あっという間に10分経った。

「堂島ロールまだ?」と思い出した男性がねだる。
「堂島ロールまだ?」とキッチンに主婦が声を張る。

 やがて30分が経ち、苛立ちの声となる。

「堂島ロールは?」
「もう」と言って、ベテラン主婦のひとりがキッチンに行く。

 戻ってきた主婦は、小皿に、堂島ロールを一切れだけ載せていた。

 宴席の中央に置かれたその一切れは、なおも、角切りにされ、6つのブロックに切られていた。3センチ角くらいのブロックを親指と人差し指でつまみ、全員がポイと口に放り込んだ。

 そして言った。
「これで終わりか」

 当然始まった。
「堂島ロールまだか」

 その主婦は答えた。
「すぐ来るから」

 それなら、と、たった今しがたの一口で大人たちは辛抱してその時を待った。

 やがて1時間が経過した。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

一覧

「思い通りに動くのは「自分」だけ」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の未来は、男性と同じ程度、女性のリーダーが作っていくものだと確信している。

ビル・エモット 英エコノミスト誌元編集長