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パンドラの箱を開けてもいないのに「希望」がない?

日本の就職難や結婚難に向き合う女性たち

  • 開内 文乃

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2011年9月20日(火)

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 香港に行く飛行機で、隣り合わせた日本人女性が偶然にも香港人男性と国際結婚をしていた。彼女に「これから、あなたのような日本人女性に会うために香港に行きます」と、今回の旅の目的が香港人男性と国際結婚をしている日本人女性へのインタビューであると告げた。彼女も国際結婚をしている当事者として、アジア人男性との国際結婚というものに興味があるということなので、香港までの5時間近いフライトで、2人でこのことについて話し合うことになった。

きらきらしている自分を思い描きたい

 「香港人男性と結婚しているというと、たいていの人は一瞬、エッという顔します。その後、『どうして香港人と結婚したの?』と聞かれますね」

 「ガールズ・トークで、女性は結婚している友達に『どうして彼と結婚したの?』と聞くのは普通ですけど、『どうして香港人と結婚したの?』の『どうして』は、ガールズ・トークの『どうして』とは違う意味での質問ですよね」

 「違いますね。『どうして香港人と結婚したの?』には、日本人と結婚しないで香港人と結婚するのには特別なわけ、それも肯定的というよりも否定的な何かがあると思っているふしがありますね」

 「普通は日本人男性と結婚するでしょ? みたいな感じですか」

 「そうですね、おそらく。でも、彼とは日本人同士のカップルと同じように出会って、つき合って、結婚したんです。わたしが香港で暮していたので、結果的に結婚する人が香港人男性だったということです。でも、人によっては日本でモテなかったんじゃないかとか、テレビや雑誌でとりあげられるような香港マダムがいるためか、金目当ての結婚なのかとか、勘ぐる人もいますね」

 「香港マダムで玉の輿という臆測もありますが、アジア人男性と日本人女性との国際結婚というと男性の逆玉の輿という臆測もあるでしょう。どちらのケースもあり得るので、聞いてくる人の思い込みを訂正するのは難しいでしょうね。そういう人に限って、興味津津に聞いてくるでしょうし、大変ですね」

 「彼との結婚については、日本人同士の結婚と同じように『どうして彼と結婚したの?』と聞いて欲しいですよ。でも、人生全体の決断という点では、彼が香港人だから結婚したということはあると思います」

 現在、30歳後半という彼女がはじめて香港に来たのは、30歳を目前にした29歳のときである。香港に来た直接の目的は香港の中文大学で北京語を学ぶためであったが、隠された目的もあった。それはその当時の日本の生活を一新したいというものであった。

 彼女は東北地方出身で、地元では勉強ができるほうだったので、東京の就職にも有利な四大に入学した。しかし、彼女が大学を卒業する頃は就職氷河期といわれる頃となっていた。彼女は総合職でなくてもいいから正社員の職ということで就職活動をはじめたが、就職難のときには地方出身で女性ということがハンディになり、仕事をみつけるのに苦労する。最終的には当時、すでに希少になりかけていた大手企業の一般職の仕事に採用されたので、東京に残って働くことにした。しかし、入社3年目には、このままの生活では希望が何もない、と感じるようになる。

 「東京に残りたかったし、地元に帰っても東京以上に仕事を探すのは難しいのはわかっていたので、頑張って就職活動しました。それなのに、社会人になってすぐに将来に絶望してしまって。恋人はいたけれど結婚するかはわからなかった。職場は独身の女性の先輩ばかりでした。女性が独身で仕事をすることはいいことだと思っていましたが、その仕事を頑張っても一般職なので将来、何かがあるというものでもなかった」

 「就職できただけでもラッキーなのよといわれても、仕事にも結婚にも将来が感じられなかった?」

 「そう、まだ20歳半ばで将来に『希望』がなかった。悲しかったです。だから、日本を出て、どこか海外に行こうと思いました。日本でまず、北京語を勉強し、30歳までに香港に行こうと思い、そうしました」

 「そんなに香港に行きたかったの?」

 「香港に行きたかったというよりも、あのままの自分でいることが怖かったんです。明日につながる仕事でもない仕事と、結婚したいと思えるほどの恋人でない恋人があるだけでは、未来は良くても現状維持でしょ。それでは生きる張り合いがなくなります。日本では、きらきらした自分を思い描くことができなかった。でも、香港に行こうと決めたときから、根拠はありませんが、『希望』がわいてきて、きらきらした自分を思い描くことができたんです。香港人との彼との結婚はその延長線にあるんです」

コメント4件コメント/レビュー

結婚しない=人生の落伍者という社会的プレッシャーがなくなった以上、当然の現状ではないかなと思います。オトコにとってはオンナもある種の遊びの一つでしかないわけで、娯楽としての恋愛は娯楽市場での競争力を失いつつあるのではないかと思います。(2011/09/20)

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いただいたコメント

結婚しない=人生の落伍者という社会的プレッシャーがなくなった以上、当然の現状ではないかなと思います。オトコにとってはオンナもある種の遊びの一つでしかないわけで、娯楽としての恋愛は娯楽市場での競争力を失いつつあるのではないかと思います。(2011/09/20)

希望もなくてよい。(2011/09/20)

そもそも専門職を選択しなかった理由は??自身の人生の構築法を間違えたから総合職云々という言葉が出てくるのでは?女性といえども専門職は多々ある筈なのにそれを選択しなかった報いが有る様な気がする。私の周囲では専門職(薬剤師、歯科衛生士、看護師など)が非常に多く皆生きがいを以て仕事をし、生きているが・・。(2011/09/20)

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