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野田首相を育んだ松下政経塾の“実像”

経営の神様が望んだ「志士型リーダー」になれるか

2011年9月1日(木)

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 8月30日に衆参両院本会議で行われた首班指名選挙で野田佳彦・民主党代表が次期首相に指名された。同氏は9月2日にも首相親任式を経て、正式に就任する。

 それに伴って改めて注目されているのが松下政経塾だ。野田氏は同塾出身者で初めての首相となるからである。

松下政経塾の1期生として創設者の松下幸之助氏(左から3人目)から直接薫陶を受けた野田佳彦氏(同4人目)(写真提供:松下政経塾)

 松下政経塾は、松下電器産業(現パナソニック)の創業者、松下幸之助氏が、晩年の1979年に70億円の私財を投じて創設した財団法人だ。

 「日本はますます混迷の度を深めていく」。この国の将来をこう憂慮し続けた幸之助氏が、「新しい国家経営を推進していく指導者の育成」を目指したプライベートスクールである。

 設立から30年余り。松下政経塾は多くの政治家を輩出してきた。2011年7月12日時点で国会議員は38人。野田氏(1期生)と民主党代表の座を争った前原誠司氏(8期生)などが名を連ねる。

 県議などの地方議員は30人。村井嘉浩宮城県知事をはじめ、地方自治体の首長も10人に上る。

上場したベンチャー経営者も

 経済界で活躍している卒業生も少なくない。その代表格が、IT(情報技術)ベンチャーの「イマジニア」を創業し、現在は同社の会長兼CEO(最高経営責任者)を務める神蔵孝之氏だ。

 株式シミュレーションソフト「松本亨の株式必勝学」や都市計画シミュレーションソフト「シムシティ」といった大人向けのゲームソフトをヒットさせ、1996年には松下政経塾出身の経営者で初めて株式上場を果たした。その後業態を転換し、現在は携帯電話向けのコンテンツ配信を主に手がける。

 実は松下政経塾以外にも、「国家経営」を担う有為な人材の育成を目指す塾はある。民主党の小沢一郎元代表が塾長の「小沢一郎政治塾」、経営コンサルタントの大前研一氏が主宰する「一新塾」、鳩山由紀夫首相と実弟の鳩山邦夫衆院議員が塾長代行を務める「鳩山友愛塾」(2011年度は休塾)などだ。

 だが、いずれも松下政経塾のように多くの政治家を輩出し、政界で一勢力を形成するまでには至っていない。そしてついに首相を出すまでに至った松下政経塾とは、一体どのような組織なのか──。

 実は記者は、2009年8月末の政権交代に伴って鳩山由紀夫内閣が発足した直後に、松下政経塾を取材したことがある。同塾出身者である前原氏が国土交通大臣、原口一博氏(4期生)が総務大臣として入閣していたからだ。両氏をはじめとするOBにインタビューするとともに、現役の塾生たちに密着してその活動を追った。

 取材結果は、日経ビジネス2010年1月11日号の特集「志士型リーダー元年 『社内の龍馬』はこう作れ」で紹介するとともに、日経ビジネスオンラインにOBや現役塾生たちのインタビュー記事を掲載した(関連記事:志士型リーダー元年 松下政経塾に学ぶ育成の神髄)。

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「野田首相を育んだ松下政経塾の“実像”」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長