• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「日本がガラパゴス? いや、日本でイノベーションが起きるんだ」

米エヌ・ジー・モコ(ngmoco)のニール・ヤングCEOが「Mobage」の世界戦略を語る

2011年9月7日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 国内大手ソーシャルゲーム事業者、ディー・エヌ・エー(DeNA)の世界展開が加速している。今年の7月にソーシャルゲームプラットフォーム「Mobage」を米国、カナダ、英国、アイルランド、ニュージーランド、オーストラリアの英語圏6カ国で提供開始。続く8月にはこれまで進出していた米国、中国、韓国に加え、シンガポールとスウェーデンに子会社設立を発表している。

 こうした世界展開において核となるのが2010年11月にディー・エヌ・エー(DeNA)が約4億ドルで買収した米エヌ・ジー・モコ(ngmoco)だ。2008年6月に設立されたシリコンバレーのベンチャー企業が開発した「ngCore(エヌジーコア)」は、一度の開発でiPhone、Android搭載端末の両方に対応したソーシャルゲームの開発を可能にするエンジンで、DeNAにとっても世界展開の“エンジン”となる重要なツールだ。

 ngmocoの創立者でCEO(最高経営責任者)のニール・ヤング氏にMobageの世界展開について話を聞いた。

ngmocoのニール・ヤングCEO。DeNA本体の取締役にも名を連ねる(写真:Koichiro Hayashi、以下同)

 我々のミッションを一言で言うと、「Mobage」のグローバライズだ。欧米は今、日本に訪れたモバイルの波が4、5年遅れで来ている。スマートフォンの普及でケーパビリティ(性能)とユーザビリティ(利便性)の両面が変わってきているんだ。日本は2000年代半ばに携帯電話の普及率が90%、パケット定額制の利用率が40%だった。ここがまさにティッピングポイントとなり、新しい市場ができた。人々は映像や音楽をダウンロードして楽しむようになった。日本はよくユニークだとかガラパゴスだとか言われるけど、文化的な側面を見るとみんな人間。欧米においても同じ波が必ず来る。ngmocoとしてはこれを大きな機会として捉えているよ。

 ただ、我々はMobageのレプリカをそのまま作るつもりはない。未来のエンターテイメントネットワークを作り出したいと思っている。エンタメ業界全体が変化を迎える中で、マネタイズの仕組みは必ずソーシャルネットワークに頼るようになる。人々の消費行動もソーシャル経由に変わっていくだろう。ゲーム開発者だって、クリエーターだって、できるだけ多くの人に楽しんでもらいたいという思いと、それによって稼ぎたいという思いは一緒だ。我々はより優れたマネタイズの仕組みをこうしたエンタメ業界の人たちに提供していければと思っている。

 いま、ちょうどMobageのベータ版として23タイトルのゲームをリリースしたところだ。ただ、今やるべきことは大々的にMobageを打ち出して顧客を集めることではないんだ。少ない消費者で正確なデータを集めているまっただ中だ。KPI(Key Performance Indicator)の設定こそ重要で、そこに今注力している。どこをどうモニタリングして調整していけばARPU(ユーザー1人当たりの収益平均)を上げられるのかとかね。8月から課金を始めたが、第3四半期から徐々にマネタイズにシフトしていこうと思っている。

 よく米国と日本のARPUに格差が大きいという指摘があるがこれをどう上げていくのかについて私は2つのファクトを挙げたい。

 まずはDeNAが日本で培って持ち合わせているノウハウだ。マネタイズに関して非常に深いものを持っている。日本の競合と比べればその凄さが分かるだろう?ngmocoがDeNAから学んだことは実に多いんだ。ngmocoはもともとアプリを作っていた会社だ。DeNAはプラットフォーム事業者としてユニークで深い知見を持っている。経営の方法、開発者を巻き込んだエコシステム、KPIの取捨選択、そしてARPUを上げるためのメカニズム。これは競合と比べても比較にならない深さを持っているんだ。そのノウハウにこそ一番価値がある。こうしたノウハウの移植こそがARPUを引き上げ策の1つだ。

 もう1つは先に述べた欧米に訪れているモバイルの波。ただ、これは単に市場が拡大しているということだけではなく、ユーザーがお金を払うという士気が高まっているという意味だ。バーチャルなものに対しても価値を感じればお金を払う風潮が広がりつつある。ちょっと話はずれるんだけど、私は今朝、10セントで珈琲を買ったんだが、スターバックスで買えば同じ珈琲でも2ドルだよ。プライシングというのはユーザーの感じる価値によって変わるだろう?エンタメにおけるバーチャルグッズでも同じアナロジーが使えるはずだ。価値あるものを顧客に届ける環境を整えることが、顧客がお金を支払うという意志に影響を与えるんだ。体験の質、お金を不安無く払える環境。この2つが重なればARPUは必ず上昇していくと信じている。

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

「「日本がガラパゴス? いや、日本でイノベーションが起きるんだ」」の著者

原 隆

原 隆(はら・たかし)

日経コンピュータ記者

宮崎県出身。お酒が好きです。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

ドイツ企業は協調と競争の使い分けに長けている。

ビル・マクダーモット SAP CEO(最高経営責任者)