• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「同窓会には幸せな人とカ○が来る」

それぞれが異なる道を歩んでいることを実感する

2011年9月9日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

(ご相談をメールでお寄せください。アドレスはこちら

 ご相談

 職場で友人ができず、いまだに学生時代の同窓生だけが友達です。自分を分かってくれている安心感は替え難いものの、ふとこのままでいいのかと不安です。(20代女性)

 遙から

 同窓会をすると、青春の同じ時期を同じ環境で過ごそうが、その後の住む世界の違いをいろんな形で痛感する。

 私は幹事のひとりだった。1次会と2次会の店を担当し、「司会も」と言われたが、「せめて司会はサブで」とメイン司会は辞退した。

 もう居酒屋とかカラオケとかいう年齢でもなかろう、と、一次会は料亭で。二次会はイタリアンで準備した。

 各地から集まることを鑑み、誰でも迷わず来れるランドマーク的ビル内の料亭にした。

 東京でいうと、ミッドタウンや六本木ヒルズといったところだ。ところが…、それでも迷って来られない同窓生がいた。30分も迷い、別の幹事に電話をしてきた。その様子を眺めながら私の思考は停止した。仮に、地方から大阪に初めて来た高齢者でもたどりつけるくらいのビルに、それでも着けない私と同世代の社会人がいる。私は自分の思考の限界を感じた。

 昔から懇意にしてもらっている料亭には会費内で済むよう料金設定の無理をきいてもらった。その料亭内で「ここの支店、一件、店じまいしたやろ」と耳知識を声も潜めず披露する無遠慮な同窓生もいる。

 なぜ、この料金設定でこの料亭が使えているのか、その背景にはどんな繋がりがあるのか、そんな事情を読まない無邪気さに、同じ社会人でも料亭との縁の有無は別物なのだ、と、思い知る。

 「俺が幹事ならこんな気取った店は選ばないぞ」と酔って叫ぶ同窓生。

 やはり居酒屋にすべきだった、と、後悔した一瞬だ。

 料亭にしたには理由があった。担任の先生が教員の定年を迎え、酔って騒ぐ同窓会ではなく、会話できる同窓会にしたかったからだ。その糸口には生徒たちから定年を迎えた先生への送る言葉やプレゼントなどの進行があったが、メイン司会はいっこうに糸口へと進まない。2次会への時間も逆算し、「そろそろ歓談タイムを終え、順次挨拶にしたら?」と提案したが、「いや、まだ後がいいと俺は考えているから」というメイン司会者に従い、様子を見ることにした。

 ところがそのメイン司会者が…酔った。

 進行すべきところが、意味不明の上機嫌話が延々続き、2次会の店の予定にはすでに1時間近く遅れているがお構いなしの様子。私は強行に終えんにし、その店を出た。

 せっかくの時間をまだ会話し足りない皆の思いが、2次会への歩みを牛歩のごとく遅くした。1次会で帰る人への惜別の思い、先生へどうしても伝えたかった言葉、等々が、路上で延々と続く。本来それらは店でなされるべき会話だったはずだ。そのための料亭空間で、そのための進行だった。メイン司会も私がすべきだったと後悔した路上の光景だった。

 そんな中、心に残る言葉もあった。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

一覧

「「同窓会には幸せな人とカ○が来る」」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック