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被災地に蓄電池産業の萌芽

2011年9月12日(月)

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東日本大震災から半年、被災地の復興は遅々として進まない。動きの遅い国を尻目に、被災地は独自の復興構想を描く。大震災で疲弊した日本経済を救うのは、地域が描く新たな産業政策だ。

 復興を巡る国の動きは「蝸牛の歩み」。この半年を振り返り、そう感じる人は多いのではないだろうか。

 瓦礫の撤去は遅々として進まず、「遅くともお盆まで」と菅直人・前首相が明言した仮設住宅の整備は現在も終わっていない。本格的な復興財源になるはずの今年度の第3次補正予算案も法案提出は10月半ば以降の見通し。年内の予算執行は絶望的だ。「復興特区」の裏づけとなる関連法案も成立が遅れている。

 就任したばかりの野田佳彦首相は、「被災地の復旧復興を進めることが最大の使命」と語るが、野田政権下で復興が進むのか、懐疑的なまなざしを向けている国民は少なくないだろう。

 もっとも、足取りの遅い国政とは対照的に、被災地では復興に向けた動きが着々と始動しつつある。岩手県陸前高田市や同大船渡市が進めている「環境未来都市構想」がそうだ。

岩手県で動き出す大構想

岩手県陸前高田市では、太陽光発電と蓄電池による復興構想が浮上した(写真:野口 勝宏)

 この構想の特徴は、陸前高田市、大船渡市、住田町という近隣3市町が連携して新しい街作りを目指しているところ。具体的には、陸前高田市に太陽光発電システムと大規模な定置型蓄電池を設置し、電力を大船渡市や住田町に供給していくという構想だ。

 津波の被害を受けた陸前高田の市街地は地盤沈下に見舞われており、居住エリアに戻すことは容易ではない。一方の大船渡市は水産工場やセメント工場などが集積しており、電力需要は十分に見込める。農業や林業が盛んな住田町では電力消費だけでなく、農林業の新しいモデルを模索していく。

 陸前高田市は電力基地、大船渡市や住田町は電力消費と雇用創出。市町村の枠組みを超えて役割分担を図るところが新しい。今後煮詰めるべき点も少なくないが、9月5日に平野達夫・復興対策担当相に構想が書かれた提案書を渡した。今後は国が進める環境未来都市構想や復興特区の申請を目指す。

 現状の計画では、陸前高田の平野部に210メガワット(メガは100万)の発電能力を持つ太陽光発電所と630メガワット時の蓄電池を設置し、3市町の電力需要の60%を自給する。残りの40%はこれまで通り東北電力の供給を受け、60%を超える余剰電力が発生した場合は東北電力に販売していく。

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「被災地に蓄電池産業の萌芽」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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