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テロ10年、米国が背負う重荷

  • ニューヨーク支局 細田 孝宏

  • マイケル・R・センズィン

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2011年9月13日(火)

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9月11日で米同時多発テロ発生から10年の節目を迎えた。世界に衝撃を与えた事件は米国に何をもたらしたのか。政治的な区切りとはなっても、経済に残した爪痕はなお大きい。

 雇用増ゼロ──。

 9月2日に米労働省が発表した8月の雇用統計が、9月11日に同時多発テロ発生から10年の節目を迎えた米国経済の現状を物語る。人口増加が続く米国では、平時でも毎月10万人程度の雇用増が求められる。なおも9.1%と高水準にある失業率を本格的に低下させるには20万人増が必要とされる。それに対し今回の統計は、失業問題にもがく米国経済の実態をあらわにした。

 この失業をもたらした景気低迷の直接的な原因は、リーマンショックが引き金を引いた世界的な金融危機だ。ただし、さかのぼれば「9・11」にたどり着く。当時のアラン・グリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長は世界同時恐慌を懸念するあまり、低金利政策を長く続けざるを得なかった。それが後に金融危機を引き起こす不動産バブルの温床となったとされる。

オバマは雇用創出を目指すが…

 もちろん、政府もこの深刻な雇用問題を座視しているわけではない。

 「我々が経済成長率を1%か1.5%引き上げる手を打てるのは間違いはない。それは50万から100万人の雇用を新たに創出することを意味する」

 8月末、ラジオのトークショーに出演したバラク・オバマ米大統領は語った。だが、その道のりは険しい。政府の台所事情が火の車だからだ。

 この10年間、米財政は悪化の一途をたどった。2000年に約5兆6000億ドルだった連邦政府の債務は、「ブッシュの戦争」と言われるアフガン、イラク両戦争への支出もあって2008年までに10兆ドル規模に拡大した。

 その後、金融危機が起き、財政悪化は決定的となる。オバマ政権は世界経済の崩壊を回避するため、7000億ドルを投じて金融機関の不良資産を買い取ることを決断。相次ぐ財政出動の結果、2011年までに5兆ドル近い負債が新たに積み上がった。米行政管理予算局の予測では2011年の連邦債務は、GDP(国内総生産)比で72.0%と、1950年以来の高水準になる見通しだ。

 こうした財政悪化は、財政支出の少ない「小さな政府」を強く志向する保守派「ティーパーティー(茶会党)」を生み出し、議会対立を先鋭化させた。財政悪化の始まりが「ブッシュの戦争」にあるとすれば、今の政治の混乱も9・11に一因があることになる。

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