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細分化・一芸化が進む「アイドル呼称」の辞典(中編)

男性的趣味で一芸化するアイドルたち

2011年9月27日(火)

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さ行 ~声優アイドルも細分化の象徴~

 次は「さ行」です。さ行の注目語は「声優アイドル」。この概念もまた、アイドル細分化の原点の一つです。

【ジュニアアイドル】およそ15歳未満の、低年齢アイドルのこと。すでに死語と化した「チャイドル」のほか「ローティーンアイドル」「U15アイドル」などの別称もあります。元々は子役俳優などを指す概念でした。しかしながら近年では、低年齢のグラビアアイドルなども指すようになりました。成人向け作品に近い演出(肌の露出など)を行うビデオが一部に存在しており、社会問題になっています。スポーツ紙での初出は2000年10月6日付けのスポーツ報知「黒川芽以がファースト写真集『レモンドロップ』発売PR」でした。

【スピリチュアルアイドル】霊感をウリにするアイドル。グラビアアイドルの疋田紗也(ひきたさや)が打ち出しているキャッチコピーで、一人一ジャンル系の一芸アイドルです。メディアによっては「霊感アイドル」「霊能アイドル」などの別称を使う場合があります。

【スポドル】(1)スポーツが得意なアイドル。または(2)アイドル的な人気を獲得しているスポーツ選手のこと。芸能事務所のホリプロとフィットネスクラブのセントラルスポーツが、「スポドルを探せ!」と題したオーディションを共同で実施したことがあります。スポーツ紙の初出は、同オーディションの開催を伝える2008年3月15日付けのスポーツ報知でした。

【声優アイドル】アイドル的な活動を行う声優。アイドル声優とも。1990年代中期から、雑誌のグラビア、歌手活動、ラジオのパーソナリティーなど「本業以外の活動を行う声優」が増え始めたことから登場したカテゴリーです。とりわけ声優の歌手活動は、現在のJ-POPで主要なジャンルの一つに成長しました。水樹奈々など、一般の音楽番組で露出を増やしている声優アイドルもいます。スポーツ紙での初出は、1997年1月15日のスポーツニッポン「『…セーラームーン』声優 久川綾 アルバムレコーディング」でした(記事見出しは原文ママ)。

【セレドル】資産家などセレブリティー(名士)の令嬢であることをウリにするアイドル。一芸アイドルの一つで、メディアによっては「お嬢様アイドル」「令嬢アイドル」などとも言います。実業家の父を持つマリエが同語をキャッチコピーにしたほか、IT企業の経営者を祖父とする安藤成子(あんどうせいこ)、同じくIT系企業の経営者を父とする高里零(こうさとれい)が同じコンセプトで売り出しています。スポーツ紙での初出は2006年4月1日のスポーツニッポン「マリエが芸能界に本格デビュー “セレドル”誕生 」でした。

た行 ~男性的趣味にアプローチするアイドル~

 た行の注目ポイントは、鉄道ファンをウリにする「鉄ドル」と、釣り好きをウリにする「釣りドル」の2語。いずれも属するアイドルの数が多いカテゴリーです。共に「男性が好むメジャーな趣味」を舞台にしている点も興味深いところです。

【旅ドル(たびドル)】旅行体験が豊富なアイドル。歩(あゆみ)りえこ(デビュー時の芸名はリエコ・J・パッカー)が打ち出しているキャッチコピーです。彼女は、世界88カ国を独りで巡った経験を生かして芸能活動を展開しています。

 なお旅をコンセプトにするアイドルには、アイドルグループの「ぱすぽ☆」も存在します。こちらは「旅の経験」を売りにするのではなく「グループの世界観を演出するテーマとして旅を利用する」というスタイル。グループ名の由来はパスポート(旅券)、衣装はキャビンアテンダントをイメージしたもの。ライブをフライトと呼び、観客をパッセンジャーと呼ぶといった具合です(グループの世界観を演出する手法については、本連載の「バンドの世界観を演出する『ファン呼称』」をご参照ください)。

【樽ドル(たるドル)】ウエストがふくよかであるアイドル。他の多くの一芸アイドル名が「自称」であるのに対して、樽ドルはインターネット上で交流するアイドルファンの間で自然発生的に登場した表現です。「お腹が樽のように見える」ことが命名の由来です。ともすれば揶揄とも解釈できるこの言葉について、類家明日香(るいけあすか、現在休業中)などのアイドルが「ウリ」として積極的にアピールしたことが話題になりました。アイドルの一芸化を、他称により証明した概念であると言えます。

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「細分化・一芸化が進む「アイドル呼称」の辞典(中編)」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長