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ウェブで「完璧な翻訳」が!

夢のサービスを実現した外国人経営者

2011年9月28日(水)

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 「日本の機関投資家からの出資は仰げなかった。海外の投資家は決断が早く、出資額も大きい」

 こう語るのは、人力翻訳サービスのサイトを運営するmyGengo(マイゲンゴ、東京都渋谷区)の代表であるロバート・ラングCEO(最高経営責任者)だ。

(写真:丸毛透、以下同)

 2009年からインターネットを活用した翻訳サービスを始めた同社は、欧州のベンチャーキャピタル(VC)であるアトミコや米エンジェルファンドの500スタートアップスから525万ドル(約4億円)の出資を受けたという。アトミコに対してプレゼンしたのは今年6月のこと。そして9月中旬には、出資金が入金された。3カ月半という短期間での決断から実行まで移したことに、ラングCEOは驚いた。

 日本のVCにも出資を請うべく、何度も足を運んだ。説明のために長い時間を割いたが、結局、出資には至らなかった。ビジネスモデルの将来性に問題があったわけではない。それよりも、経営者が32歳と若く、しかも外国人という「特殊性」に対して、日本の投資家は「前例がない」と難色を示した。

 アトミコは、インターネットを利用した電話ソフト「スカイプ」の共同創業者であるニクラス・ゼンストローム氏がトップを務めるVCだ。主に欧米のIT(情報技術)ベンチャーに投資しており、日本企業への出資はマイゲンゴが初めてだという。

世界69カ国、3000人の翻訳者が「人力翻訳」

 今年6月、アインシュタインの伝記を翻訳した書籍で、「文章があまりにもひどすぎる」とネット上で話題になった。翻訳ソフトを使った「機械翻訳」を校正せずに出した可能性が指摘されている。結果、版元は「校正・校閲に不十分な箇所があった」と不備を認めて、書籍を回収する事態になった。

 この事件、もしマイゲンゴを使っていれば、未然に防げたかもしれない。

 「翻訳作業をすべてITでやろうとしても限界がある。翻訳自体はIT化せず、依頼者と翻訳者をつなげる部分にだけ、ITを活用した」とマシュー・ロメインCTO(最高技術責任者)は語る。

 マイゲンゴは世界で69の国と地域に、約3000人の翻訳者を抱える。日本語から英語という日本国内で多く使われる翻訳だけでなく、スペイン語やイタリア語、ドイツ語、中国語、韓国語など15カ国語の翻訳に対応している。

 利用者は海外情報の日本語訳や、外国人へ日本の情報を提供したい人が多い。海外の有名人のブログを翻訳して、日本国内のファンに届ける。あるいは、ビジネスシーンで外国人向けにメールを送りたいが、どのように書けばいいのか分からないという人や、細かいニュアンスなどをうまく伝えられない人もいる。企業間の契約書といった正式な書類の翻訳というニーズもある。

 言語は日本語と外国語の翻訳だけではない。ドイツ語から中国語、というような海外ユーザーの利用も増えているという。マイゲンゴの売り上げ規模は非公表だが、「今年8月の月間利用分だけで、2010年の年間利用を超えた」(ラングCEO)というほど急速な成長を続けている。

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「ウェブで「完璧な翻訳」が!」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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