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小沢一郎、背水の陣

2011年10月7日(金)

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自らの公判開始直前の元秘書3人の有罪判決で打撃を受けた小沢一郎氏。機運が高まってきた選挙制度見直し論議も、復権シナリオに影を落とす。背水の剛腕。延命へ「新党」立ち上げに動くとの見方もくすぶる。

 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件を巡り9月末、元秘書3人に有罪判決が出たことで、政界に大きな波紋が広がった。

 まず、3人とも有罪という結果が事前の大方の予想と異なったことだ。

 収支報告書の虚偽記入などを認めた石川知裕・衆院議員らの捜査段階の供述調書が「任意性がない」として証拠採用を却下されていたことなどから、法曹関係者の間でも「3人全員が有罪になるとは限らない」との声が出ていた。

 それが、ふたを開けてみれば、「小沢事務所と企業との長年の癒着がある」と小沢事務所の「ゼネコン利権」の存在まで認める検察側の全面勝利だった。

 6日から始まる小沢氏の公判では、小沢氏が収支報告書の虚偽記載などの報告を受けて了承していたかどうかが大きな争点となる。

 秘書3人の有罪判決がどう影響するのかは不透明だが、「事務所ぐるみの犯罪と認定されたことで、少なくとも小沢氏の道義的責任は免れない」(岩井奉信・日本大学教授)といった見方は民主党内でも広がっている。

狂う復権シナリオ

 「政治とカネ」を巡る問題で党員資格停止処分中の小沢氏。そのグループは、8月の代表選の敗北を受け、団結にほころびが目立つ。小沢氏自らが指示した複数グループの統合案が見送りになったのはその最たる例だ。

 「石川氏ら3秘書のうち1人でも無罪判決が出れば、流れが変わる。来年4月と言われる小沢さんの無罪判決を経て、来年9月の代表選で完全復活を果たす」

 小沢氏に近い議員の間ではこんなシナリオが語られていたが、「まさかの全面敗北」(小沢グループの議員)で、小沢氏の求心力の低下は避けられない。

 これを受け、自民、公明両党は小沢氏の国会での証人喚問要求で足並みを揃えた。「党内融和」を掲げる野田佳彦首相や民主党幹部は慎重な立場だが、日本経済新聞社とテレビ東京の世論調査では証人喚問や議員辞職など何らかの対応を取るべきとの回答が9割弱に達した。

 「来年度予算案編成や、来年の通常国会の最大の焦点となる消費増税法案への野党の協力取りつけの交換条件として、小沢氏の国会招致カードを切る可能性もある」と、自民党幹部は読む。

 これまでその政治力を背景に国会での証言を拒んできた小沢氏だが、国会対策上の交渉材料にされる事態もあり得るというわけだ。

 3秘書の有罪判決に加え、与野党で機運が盛り上がりつつある衆参両院の選挙制度見直し論議も、小沢氏に逆風になりそうだ。

 というのも、衆院に関しては比例代表の定数を維持しない限り、民主党の比例代表の獲得議席が減る可能性が大きく、比例で議席を獲得した議員が多い「小沢チルドレン」の大幅な減少が見込まれるためだ。

 選挙制度改革は今年3月、最高裁が2009年衆院選の「1票の格差」2.30倍を「違憲状態」と判断したことで喫緊の課題に浮上した。現状のまま次期衆院選を行うと、選挙無効判決が出かねないためだ。

 議員の死活に関わるため、議論は進んでいなかったが、民主党の輿石東幹事長が2日のNHK番組などで来年の通常国会に見直しの法案を提出する意向を表明。ここにきて与野党協議に向けた空気が醸成されつつある。

 この課題に関して、「高めのボール」を投じたのが、公明党だ。現行の「小選挙区比例代表並立制」に代わる制度として「小選挙区比例代表連用制」「小選挙区比例代表併用制」「中選挙区制」の3案をまとめた。

 公明党はかねて中選挙区制の復活を提唱し、民主、自民などでも賛同する議員は少なくない。ただ、小選挙区を中心とする現行制度の定着を踏まえて、連用制と併用制を現実的な案として打ち出した格好だ。

 連用制、併用制は投票の仕方は並立制と同じだが、当選者の決め方が異なる。並立制は各党の比例代表の得票数を「1、2…」と整数で割った後の数字が大きい順に当選者を決める。

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「小沢一郎、背水の陣」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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