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ジョブズ氏、「死こそ最高の発明」

  • 吉野 次郎,戸川 尚樹,中島 募

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2011年10月17日(月)

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スティーブ・ジョブズ氏の功績は今や米国で発明王エジソンと並び称される。寿命が燃え尽きるまで部下を病床に呼びつけ、商品開発に情熱を注いだ。「死こそ最高の発明だ」。そう言い残し、米アップルを次世代に託した。享年56。

 米アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ会長が10月5日、死去した。56歳だった。

 「人類に貢献した大勢の歴史的人物の中でも、彼ほど人々の生活を便利で豊かにした者はいない」

 米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」が1931年に載せた、発明王トーマス・エジソンの死亡記事の一節である。

 エジソンが発明した蓄音機は、120年の時を経て「iPod」に進化した。エジソンがグラハム・ベルと発明一番乗りを競った電話機は「iPhone」に生まれ変わり、「映画の父」と呼ばれるエジソンが銀幕で描いた世界は「iPad」で楽しめるようになった。

 今やジョブズ氏の功績は、米国でエジソンと同等に評価されている。いや、それ以上かもしれない。「スティーブは米国で最も偉大な発明家だった」。バラク・オバマ大統領をはじめ、米政財界では賛辞がやまない。

 ジョブズ氏と親交のあったソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長も「彼は世界で最も優れたビジネスモデルを築いた」と手放しで褒め称える。

京都散策を夢見ていたが…

 ジョブズ氏が病気療養を理由にアップルのCEO(最高経営責任者)を辞任したのは8月24日だ。経営の一線を退いてもなお、仕事への情熱は衰えなかった。後継者のティム・クックCEOらを頻繁に自宅の病床に呼びつけては、商品やサービスについて事細かく指示を与えていた。

 死去する前日も、クック氏はソフトバンクの孫正義社長に、「いつまでたっても俺のボスはスティーブだ」とうれしそうに語っていた。その日、アップル本社で新型の「iPhone4S」のお披露目を終えると、クック氏は指示を仰ぐためにジョブズ邸に馳せ参じた。

 ジョブズ氏の病状が急変したのはそれから間もなくだった。自宅で最後の一夜を過ごし、翌日、家族に見守られながら静かに息を引き取った。

 発表会に出席していた孫氏は、帰国する機上で訃報に接した。

 「マサ、iPhoneが完成したら一緒にビジネスをやろう」

 「どうだいマサ、今度のiPad2はすごいだろう」

 親しみを込めて孫氏を「マサ」と呼ぶ、ありし日の親友が目に浮かび、シートの中で気持ちが沈んだ。

 孫氏がジョブズ氏と知り合ったのは97年頃である。社内の権力闘争に敗れて会社を追われていたジョブズ氏が、古巣に呼び戻された時期だ。それ以来、互いの自宅を行き来する仲となった。

 「体調が戻ったら京都を案内してくれよ。うまい寿司屋に連れていってくれ」と頼まれていたが、約束を果たす機会はついに訪れなかった。

 孫氏にとってジョブズ氏は、「芸術と技術を融合させた偉大な人物。本当の天才だった」。

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