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交渉3回目には「イエス」「ノー」を出せ

2012年、指導者交代後の中国を読む[下]

2011年10月25日(火)

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 2012年、中国の最高指導者である国家主席が交代する。この大きな節目を迎え、中国はどのように変わっていくのか、日本企業にとってどのようなチャンスとリスクがあるのか。2011年11月15日開催の「アジア会議」でも講演をする中国有数のビジネススクール「長江商学院」の項兵学長に聞いた。

(聞き手は谷口徹也=日経ビジネスオンライン副編集長)

([]から読む)

―― 中国が自国の改革に取り組む中、日本企業はどのような協力ができて、どのようなビジネスチャンスが生まれるのか。

長江商学院学長・項兵氏(写真:坂田亮太郎、以下同)

項:先ほど申し上げた「今後起こり得る変化」の中に、中日連携できるチャンスがたくさんある。

 まず製造業の改革について。日本は製造業大国だから、この領域において、中国の企業と日本の企業が連携する余地はとても大きい。

 中国は巨大な市場を持っており、そこから世界に広がるグローバル需要もある。一方、日本の企業は優れたノウハウを持っているが、国内市場の飽和状態に直面しているし、グローバル市場を取りにいく力も限られている。従って、もし中日両国の企業が組んで事業を展開していけば、両国の市場で活躍の場が広がるだけでなく、それ以外の世界市場に進出し、成功する可能性も高くなるだろう。

 第2はイノベーションの面だ。日本企業は企業革新の面で多くの経験を積み重ねてきたとはいえ、そのほとんどが成熟した市場におけるもので、新興市場での経験はあまり多くない。その点、今の中国は新興市場であるばかりでなく、数多くの分野で世界一となっている。だから、これからは中国企業や、中国で活動する外資系企業のイノベーションが、世界をリードしていくと信じている。

中国が参考にすべき「日本モデル」

 例えば先日、米ゼネラル・モーターズ(GM)の首脳はこんなことを話していた。「我が社は新しい自動車を開発したら、まず中国の市場に投入し、しばらく販売した後に米国市場に投入する」。これは、GMにとって既に中国が一番大きな市場となったからだ。

 企業は世界で最大の市場でイノベーションを図る。だから、中日の連携する意義も大きい。日本はこれまで蓄積したイノベーションのノウハウを持っているのだから、その優位を生かして中国企業と連携すれば、かなりの市場を取れるはずだ。

 第3は高齢化社会への対応。日本は高齢化社会に関するたくさんの経験を積み重ねたから、この領域においても、中日の企業が連携するチャンスは少なくない。

 第4は代替エネルギーの領域。もちろんドイツも優秀だが、日本はこの領域において進んだ国の1つだ。来年、中国で誕生する政府も当然、持続可能な発展、代替エネルギー、環境保護といったものを重要な任務として位置づける。この面では、中日が連携するチャンスが大きい。

 私は日本の高速列車にも興味がある。何しろ、中国の高速列車は最近、大きな事故を起こしたばかりだ。この不安を払拭したうえで、もし高速列車と都市部の地下鉄を密接に連携させられるのならば、人々は自家用車で通勤しなくて済むようになる。このモデルは、自家用車が高速道路を走り回っている米国とは違って、環境に優しいし、持続可能な発展を支えることにもなる。

 日本の1人当たりの二酸化炭素の排出量は米国のそれをはるかに下回っている。中国にしてみれば、日本のモデルの方が参考にする価値がある。裏を返せば、そこに自社の強みを発揮できる日本企業は、大きなビジネスチャンスを得られるわけだ。

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「交渉3回目には「イエス」「ノー」を出せ」の著者

谷口 徹也

谷口 徹也(たにぐち・てつや)

日経ビジネスベーシック編集長

日経ビジネス、日経情報ストラテジーの記者などを経て、2002年日経ビジネス香港支局特派員、07年日経ビジネス副編集長、09年日経ビジネスオンライン副編集長。12年日経エコロジー編集長。14年ビジネス局長補佐。16年1月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師