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アップルの創業社員が語るジョブズ氏の素顔

ダニエル・コトキ氏に聞いた

  • 大野 和基

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2011年11月8日(火)

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 アップルの歴史を目の当たりにしてきた重要人物の一人、ダニエル・コトキ氏にインタビューした。アップルの最初の社員の一人で、ガレージ時代の同社を知る数少ない人物だ。1954年4月生まれ。オレゴン州のリード大学に入った直後、スティーブ・ジョブズと親友になる。1976年から1984年までアップルに在籍した。その後もアップル社員と交流を深め、同社の内部事情に詳しい。現在も、ジョブズと同じ町(パロアルト)、同氏の自宅から車で数分のところに住む。

――スティーブ・ジョブズの死をどのようにして知ったのか。

ダニエル・コトキ氏

コトキ:この家にいた時だ。息子が私の部屋にかけこんで来て、「スティーブ・ジョブズが亡くなった」と教えてくれた。テレビをつけたら、そのニュース一色だった。

――彼の死を知った時、最初に脳裏に浮かんだことは?

コトキ:もっと生きてほしかった。奇跡が起きてほしかった。あれだけのお金があったのだから、最高の治療を受けることができたはずだ。私の一部は、彼にあと何年も生きてほしいと思っていた。

――ということは、そういう気持ちだけではない、非常に複雑な気持ちだということか。

コトキ:その通りだ。「sadness mixed with relief」(安堵感が混じった悲しい気持ち)という表現が最も適切だと思う。私はスティーブが好きだし、昔は兄弟と同じように思っていた。感謝の気持ちもある。私はアップルに対して、良い仕事をしたと自負している。

 私は「私が彼を裏切った」と彼が思っていたことを非常に残念に思っている。彼がそう思っていたことに何年も気づかなかった。気づいた時にきちんと謝ったが、彼にとっては十分ではなかったようだ。「もし私があなたのプライバシーを侵害したとしたら、心から謝る」と言ったが許してはくれなかった。

――それはどういうことか。

コトキ:スティーブは1982年のTIME誌のMan of the Yearの候補に挙がっていた。それを担当している記者から突然電話がかかってきて「リサはジョブズの子どもか」と聞かれた。「そうだ」と言った瞬間、電話を切られた。リサは、スティーブが高校生の時に、ガールフレンドとの間にできた子ども。私は誰もが知っている事実だと思ったので、そう答えただけだった。まだ世間に知られていないことだとは思わなかった。

 それが原因でジョブズはMan of the Yearに選ばれなかったようだ。そのことをジョブズは許さなかった。私の発言が原因だったということを何年もたってから知った。それを知った時、今、言ったように謝罪したが受け入れてはもらえなかった。

ストック・オプションはもらえなかった

――そもそもジョブズ氏とどこで知り合ったのか。

コトキ:オレゴン州ポートランドにあるリード大学の1年生の時だ。彼は非常に長い髪をしていて、シャイな学生だった。TEACというブランドの大きなテープデッキを持っていることで、寮中に知られていた。ボブ・ディランのテープもたくさんもっていた。

 ラム・ダスの“Be Here Now”という瞑想ガイドの本を彼も私も持っていて、すぐに友達になった。この本をきっかけに一緒にインドにも行った。一緒にキャンプに行ったこともある。彼はコンピューター・ゲームを開発するアタリでアルバイトをしていたので、旅費を貸してくれた。

――ジョブズは大学をすぐに辞めている。講義は受けていたのか。

コトキ:受けていた。大学の学長と仲良くなり、ただで聴講することを黙認してもらっていた。当時から彼は人を説得するのが得意だった。

――大成功したアップルに対してどう思っているか。

コトキ:アップルがガレージ会社としてスタートして、生き残ったということ自体が、私には予想できなかった出来事だ。

コメント1件コメント/レビュー

 年始にTVでやっていた2013年版のスティーブ・ジョブズと言う映画を見て、現実は嫌な奴ということが気になって調べているうちにここにたどり着きました。

 まあ、当たり前なのです。映画で良いキャラクターを演じていた俳優が良い人と限らない… それと同じです。 ジョブズはアップルの宣伝のためのキャラクターでタレント。最初は広告費の掛からない広告手段、後々はアップルの大きな広告費をかけて作られたキャラクター、マスコミは高い広告費をもらっていますから良いように描きます。

 ただジョブズがいなくなった今、事実を掘り起こしていかないと本当の貢献者が埋もれ、歴史が馬鹿になり、ジョブズが多くを創造したのなら創造者なきアップルという会社も無価値に。

 更に言うならばアップルという企業は独創的な技術を作ってきたわけでもないので、ジョブズが居なくてもアップルが無くても何年か遅れで同じような製品が作られたでしょう。なぜここまで偉大にされたのか?マスコミの問題もあるでしょう。本当の貢献者がジョブズの影にされてまで必要なことだったのか?(2017/01/09 09:07)

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 年始にTVでやっていた2013年版のスティーブ・ジョブズと言う映画を見て、現実は嫌な奴ということが気になって調べているうちにここにたどり着きました。

 まあ、当たり前なのです。映画で良いキャラクターを演じていた俳優が良い人と限らない… それと同じです。 ジョブズはアップルの宣伝のためのキャラクターでタレント。最初は広告費の掛からない広告手段、後々はアップルの大きな広告費をかけて作られたキャラクター、マスコミは高い広告費をもらっていますから良いように描きます。

 ただジョブズがいなくなった今、事実を掘り起こしていかないと本当の貢献者が埋もれ、歴史が馬鹿になり、ジョブズが多くを創造したのなら創造者なきアップルという会社も無価値に。

 更に言うならばアップルという企業は独創的な技術を作ってきたわけでもないので、ジョブズが居なくてもアップルが無くても何年か遅れで同じような製品が作られたでしょう。なぜここまで偉大にされたのか?マスコミの問題もあるでしょう。本当の貢献者がジョブズの影にされてまで必要なことだったのか?(2017/01/09 09:07)

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