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地産地消、一物多価、一強百弱、そして……

いつの間にか使うようになった「四字熟語」の研究

2011年11月8日(火)

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 四字熟語の中には「そういえば知らない間にみんなが使うようになっていたなぁ」と思える言葉が少なくありません。例えば地元産の農水畜産品を地元で消費する「地産地消」という四字熟語は、現在、新聞やテレビなどのメディアにおいて「説明なし」で登場します。でもこの言葉が一般化したのは2000年代に入ってからのことでした(詳細は後述します)。

 そこで今回の「時代を映し出すコトバたち」は、四字熟語について分析してみたいと思います。ビジネス分野を中心に「そういえば知らない間にみんなが使うようになっていたなぁ」と思える四字熟語について考えていきます。

いつの間にかの代表例「地産地消」

 まずは「地産地消」について掘り下げます。繰り返すと同語は2000年代に入ってから、急速に普及が進みました。朝日新聞のデータベースで確認すると、「地産地消」という言葉を見出しまたは本文に使用している記事の数は以下のグラフのようになります。1990年代の末期には数件しか存在しなかったのに、2000年代後半には500件超の記事が登場しています。

 本稿では記事数の調査に朝日新聞を使用しました。主要紙の中で最も古い「1984年以降のデータ」を利用できることが理由です。なおグラフ中に登場する2011年のデータは推計値です。

 地産地消という概念が最初に登場したのは1980年代のことでした。ただし当時の地産地消は「農村部の食生活を改善する運動」を推進するための言葉で、今の意味とは全く異なっていたのです。当時の農村では「ご飯、味噌汁、漬物」を基本形にした食事を摂っていたため、栄養の偏りやそれにともなう健康問題が問題になっていました。そこで栄養不足を補う存在として、当時は海外産に比べて安価であった国内野菜を食生活に取り込もうとする運動が起こりました。

 もちろん現在の地産地消は、環境保護(輸送距離を縮めることによるエネルギー消費の抑制)、食の安全(トレーサビリティーの確立)、国内農業の保護(高価な国内農産物の再評価)、食文化の保護(食育など)といった観点で登場することが多い概念です。この問題意識が2000年代に入って急速に市民権を得たことが「地産地消」という四字熟語の普及に関係しているようです。

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「地産地消、一物多価、一強百弱、そして……」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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