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タイ洪水が問う「メガ災害」への備え

米危機管理研究の第一人者が鳴らす警鐘

2011年11月7日(月)

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 タイで起きた大規模洪水によってサプライチェーンが寸断され、再び製品の生産を停止する事態が世界的に広がっている。

 東日本大震災の再現とも言える状況を受けて、企業は危機管理のあり方をどう見直すべきか。

 米国における危機管理研究の第一人者である米ハーバード大学行政大学院アッシュセンターのアーノルド・ホウィット所長に聞いた。

(取材構成は、中野目純一=日経ビジネスオンライン記者)

── タイで起きた大規模な洪水によって、世界のグローバル企業が製品の生産停止を余儀なくされています。このような事態を受けて、企業は危機管理をどう見直していくべきなのでしょうか。

ホウィット:まずはBCP(事業継続計画)を再考すべきでしょう。初期のBCPは、情報システムが停止する事態に備えるためのものでした。それが最近では企業の有形資産や従業員を守るための計画に変わってきています。

 さらに、守るべき対象にサプライチェーンを加える。また、政府との連携を強化することも必要でしょう。

 企業の危機管理は、私が専門としている政府の危機管理と同様に、主に頻発する危機を対象とした計画の立案にとどまっています。

 ですが、本当に危機管理が試されるのは、今回のタイにおける洪水や東日本大震災、米国で起きたハリケーン・カトリーナのように経験したことのない危機が突然に起きた時です。

企業も政府も頻発する危機への対応にとどまっている

 ホウィット:自然災害への対応においては、東日本大震災のように従来経験したことのない規模の「メガ災害」にどう備えるべきなのか。各国の政府も企業も、その答えをまだ模索しているところでしょう。

 複数の国・地域に何らかの拠点を構えているグローバル企業は、世界の各地で日常的に災害に遭遇しています。そのため、頻発する災害については体験も豊富で、どう備えるべきかを熟知している。

 小売り世界最大手の米ウォルマート・ストアーズや大手ホテルチェーンなどでは本社に危機管理の専門部署を置き、専任のスタッフを抱えています。しかしこうした企業でも、メガ災害に対して備えているところはほとんどありません。政府と同様に企業もどのような対処があり得るのか、研究し始めたところと言っていいでしょう。

── 具体的にどのような備えが必要になるのでしょうか。

ホウィット:いくつか考えられます。まずその災害がどれだけ深刻なものかを企業の経営陣が認識し、それに対処する社員たちの注意を喚起することが求められます。

 次に、災害の規模を把握して既存の計画を修正できる能力を備えた人たちに危機管理の専門部署の指揮を任せることです。また、政府とのパイプを強化し拡大することも必要でしょう。

 政府がその災害にどのように対応しようとしているのかを察知することが求められるからです。政府にどのような備えがあるのか。あるいはどのような備えが不足しているのかを把握しなければなりません。

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「タイ洪水が問う「メガ災害」への備え」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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