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タイ洪水、日本は世界一の防災技術で貢献を

各国の防災エリートが学ぶ国際教育拠点を創設せよ

  • 高橋 智幸

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2011年11月11日(金)

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 タイで起きた大規模洪水は、長期化の様相を呈してきた。今回の洪水はなぜ起き、なぜじわじわと時間をかけて被害を広げていったのか。日本人の感覚からは理解できないことが多い。

 そこで、津波や高潮、洪水といった水災害研究の第一人者である関西大学社会安全学部の高橋智幸教授に聞いた。海外進出を図る日本企業が注意すべき点を示すとともに、将来のタイの防災力を高めるために、日本が果たすべき使命についても提言する。

(取材構成は、峯村創一=フリーライター)

 東日本大震災、タイ洪水と未曾有の災害が相次いでいる。多くの尊い人命が奪われ、日本企業の国内外の経済活動にも深刻な影響が出ている。

 企業のリスクマネジメントの担当者は危機感を募らせているのだろう。震災の後には、「工場立地に対する津波のリスクはどう評価したらいいか」「BCP(事業継続計画)を見直したい」といった企業からの相談が、私のところにも次々と寄せられるようになった。災害リスクに備えなければならないという意識は、かつてないほど高まっている。

 今回のタイ洪水の危機的状況を見れば、海外に拠点を開設している企業や、これから海外進出を計画している企業は脅威を感じずにはいられまい。

 首都バンコクを南北に縦断するチャオプラヤ川の上流から始まった洪水は今も南下を続けており、11月8日には新たにバンコク東部のバンチャン工業団地で浸水が始まった。これで浸水した工業団地の数は8カ所になった。多くの日系企業が、生産停止や減産に追い込まれ、水が引いて事態が収束するまでには、長い時間がかかりそうだ。

タイだけが特別に洪水リスクが高いわけではない

 そもそも、タイにおける今回の大規模洪水は、なぜ起きたのか。

 直接の原因は、単純に、例年に比べて雨が多かったということだ。タイでは5月から10月頃までが雨季だが、今年は5月ごろから数カ月にわたって、例年の約1.5倍を記録する降雨があった。これは、タイ政府が「50年に1度」と宣言するほどの量である。

 日本のイメージでは、降った雨はすぐに川に流れ、海に注ぐ。これは、国土の約7割を山地が占め、平野の狭い日本ならではの風景だ。山から下りてきた河川の水は、急な勾配を伝って一気に海まで流れ下る。

 しかし、大陸の環境はこれとは全く異なる。平野が広がり勾配が緩いため、川の流れは遅く、水はなかなか海まで到達しない。チャオプラヤ川の上流にはダムが建造されているが、今回の洪水を止めるほどの貯水能力はなかった。さらに川が氾濫した後も、ポンプ排水などの治水インフラが整っていないために、政府はなすすべもなく被害が広がってしまった。

 実は、このような洪水の発生は、何もタイに限ったことではない。近隣のミャンマーやラオス、カンボジア、ベトナム、バングラデシュなども、気候や地理的条件は似通っており、タイと同様に洪水が起きやすい。実際、あまり報道されていないが隣国のカンボジアでもいま、大規模な洪水が起きている。

 近年は経済発展が著しいこれらの東南アジア諸国も防災技術は未熟であり、膨大な国費の投入を必要とする防災インフラの整備も進んでいない。現在、国の取り組むべき優先課題はまず経済成長であり、防災は二の次になっているのだ。

コメント1件コメント/レビュー

バッサリ言うと机上の空論。筆者は、先進国以外の権謀術策・不正&買収&賄賂が当たり前の国政&国策の未成熟な状況をご存知ない、実際同種の提案は既に行われていた。それが出来ないまま現在に至ったという理由を先ず理解しなければならない。その上で、その未成熟な状況をふまえつつ、どうはたらきかけるかを考えないと、弁舌鮮やかにして実効が無いというまさしく悪しき日本の典型議論になる。もっと海外の政治や国情を何ヶ月でも良いのでホームステイでもすればおのずと判るはず。あるべき、べき論はもう聞き飽きた。実効性のあるビジョンこそ、混迷な今の時代に必要。(2011/11/15)

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バッサリ言うと机上の空論。筆者は、先進国以外の権謀術策・不正&買収&賄賂が当たり前の国政&国策の未成熟な状況をご存知ない、実際同種の提案は既に行われていた。それが出来ないまま現在に至ったという理由を先ず理解しなければならない。その上で、その未成熟な状況をふまえつつ、どうはたらきかけるかを考えないと、弁舌鮮やかにして実効が無いというまさしく悪しき日本の典型議論になる。もっと海外の政治や国情を何ヶ月でも良いのでホームステイでもすればおのずと判るはず。あるべき、べき論はもう聞き飽きた。実効性のあるビジョンこそ、混迷な今の時代に必要。(2011/11/15)

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