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「重高弱低」が鮮明に

上期決算を読み解く(2) 電機

  • 吉野 次郎,戸川 尚樹,中島 募

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2011年11月17日(木)

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ソニーやパナソニックなど家電事業を手がける弱電メーカーの不振が深まっている。一方、日立製作所や三菱電機など社会インフラを主力とする重電各社は比較的堅調。弱電各社は重電型ビジネスへの転換を急ぐが、成果が表れるのはまだ先だ。

 下期に挽回するシナリオが崩れた自動車業界と並んで、難しい局面に立たされているのが電機業界である。特にソニーやパナソニック、シャープの弱電メーカー3社が苦戦している。それに対し、社会インフラを中核事業にしている日立製作所や東芝、三菱電機の重電メーカー3社の業績は比較的堅調だった。

 ソニーとパナソニックの業績の足を引っ張っているのはテレビ事業だ。薄型テレビの価格下落が著しく、消耗戦を余儀なくされている。米調査会社のディスプレイサーチは世界市場の規模が金額ベースで2011年に縮小に転じ、それが継続すると予想する。

黒字化すると言い続け7年

 弱電3社の中でも、特にテレビ事業が不振なのがソニー。2011年3月期まで7期連続で赤字を垂れ流している。累積の赤字額は4500億円を超えた。

 ここ数年は欧米のテレビ組み立て工場を売却、サプライチェーンを最適化するなどして費用を圧縮してきた。そして決算発表のたびに、「黒字化する」と説明してきた。だが、いまだに結果が出ない。

 テレビ事業の不振で、ソニーの2011年4~9月期の営業利益は、前年同期比80.9%減の259億円の大幅な減益となった。平井一夫副社長は、「私がリーダーとなってテレビ事業の赤字を解消する」と決意を語る。しかし、過去の経緯もあって、投資家の不信感は根強い。

 これまで、ソニーは機種ごとのコスト管理が不十分だった。今後は販売台数が落ち込むことを覚悟したうえで、採算の合う機種に絞り込み、競合メーカーの過度な値下げには追随しない方針だ。

 2012年3月期に2700万台売るとした当初計画は、2000万台に下方修正した。2013年3月期の販売台数も2000万台程度に抑える見込みで、同期に4000万台を売るとした当初計画は撤回した。

 拡大戦略をやめ、縮小均衡でテレビ事業の黒字化を目指す戦略への転換である。それでも、2013年3月期まで9期連続で営業赤字を計上しそうだという。

 テレビ事業が振るわないのはパナソニックも同じだ。2011年4~9月期の営業利益は前年同期比71.8%減の476億円と、やはり大幅な減益だった。

 デジタル家電は性能面での差別化が難しく、価格競争に陥りやすい。これは薄型テレビに限らず、パソコンやコンパクトデジタルカメラなどもたどった道だ。こうしたデジタル家電全般の低価格化の影響は、部品業界にまで及んでいる。

 2011年4~9月期、TDKの営業利益は前年同期比62.9%減の138億円まで落ち込んだ。主力製品であるHDD(ハードディスク駆動装置)向け磁気ヘッドの価格下落が響いた。同社は2年以内に全従業員の13%に当たる1万1000人を削減すると発表。業績回復を急ぐ。

 現在、スマートフォンやタブレット端末は世界的に販売が好調だ。しかし、これらも早晩、値崩れを起こす恐れがある。SMBC日興証券の三浦和晴アナリストは、「スマートフォンも結局は(米マイクロソフトと米インテルが利益の多くを手にした)パソコンのように、一部の企業だけが儲かり、そのほかのほとんどのメーカーは価格競争で疲弊する可能性がある」と分析する。

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