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ケータイは、なぜカタカナ表記なのか?

異端視と市場競争とコギャル文化の“残り香”

2011年11月22日(火)

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 今回の「社会を映し出すコトバたち」のテーマは「ケータイ」です。携帯電話端末を表す「ケータイ」という言葉です。

 素朴な疑問として、この言葉はどうしてカタカナ表記なのでしょうか。携帯電話の歴史や、携帯電話を取り上げた新聞記事などをふり返りつつ、カタカナ表記の謎を解き明かしていきましょう。

小型化と規制緩和が生んだ新市場

 まず携帯電話の歴史について復習します。

 日本電信電話公社(電電公社、現NTTグループ)が、携帯電話の前身である「自動車電話」のサービスが始めたのは、1979年のことでした。電電公社は1985年7月に民営化。その直後である同年9月、NTTは屋外に持ち出すことができる自動車電話「ショルダーホン」のサービスを開始しました。最初に登場した端末は重量が約3キログラムという大きな装置でした。

 携帯電話が本格的に「小型化」したのは1980年代末期のことです。まず1987年、NTTが携帯電話の1号機「TZ-802型」(重量は900グラム)の提供を開始。1988年には日本移動通信(現KDDI)やDDIセルラー(現KDDI)が参入。1989年にはDDIセルラー(関西セルラー)が国内初の小型端末「モトローラ・マイクロタック」(重量は310グラム)を発売しました。これを契機に小型化競争が起こることに。NTTも1991年に「ムーバ」シリーズ(重量は230グラム)を発売。これにより携帯電話の利便性が一気に高まりました。

 次に携帯電話市場で起こったのは「ビジネスモデル」の変化でした。自動車電話・携帯電話の両市場で1994年に、従来のレンタル制度に代わる「売り切り制度」が始まったのです。これは規制緩和に伴う措置でした。そしてケータイ各社は、売り切り制の開始と同時に初期費用や料金の値下げに踏み切りました。これにより携帯電話の本格普及に向けた下地が完成します。デジタルホン(現ソフトバンクモバイル)が市場に参入したのも1994年のことでした。

 「売り切り制度」解禁の結果、1990年代の後半から携帯電話の契約数が急増しました。契約数が人口比で10%を超えたのは1996年(16.7%)のこと。この比率が2000年には48.0%にまで上昇。最新の2010年データでは、93.3%に達しています。分母は赤ちゃんからおじいさんおばあさんまで含めた人口なので、実質的には「1人が1台程度は携帯電話を契約している時代」が到来していることになります。

「ケータイ」表記も90年代後半に普及した

 では社会に「携帯電話」や「ケータイ」という言葉はどのように浸透してきたのでしょうか。

 新聞記事に「携帯電話」という言葉が頻出するようになったのも1990年代後半のことでした。以下に「携帯電話」という言葉が登場する新聞記事数の推移をグラフに示します。対象は朝日・読売・毎日の、見出しまたは本文に「携帯電話」が登場する記事です。記事数が年間1000件を初めて超えたのが、規制緩和のあった1994年のこと。2000年に件数が年間1万件を突破。2000年代は年間1万件から1万5000件の間を推移していることが分かります。

 では略称である「ケータイ」の方はどうでしょう。同じ条件で「ケータイ」が登場する記事数の推移をグラフで示します。「ケータイ」も1990年代後半にその登場記事数が急増していることが分かります。初めて「ケータイ」が新聞記事に登場したのは1995年のこと。1998年以降は、年間100件を超える記事が登場しています。

 類似語形である「ケ“イ”タイ」についても調べてみました。こちらも1995年に初めて記事が登場して以降、年間数十件程度の記事が登場していることが分かります。「ケータイ」程の用例数はなく、用例数の減少傾向が顕著ではあるものの、そこそこの存在感を保っています。

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「ケータイは、なぜカタカナ表記なのか?」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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