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オリンパス事件は国際捜査になる

渦中のひと、ウッドフォード元社長の告白(3)

2011年11月26日(土)

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―― 社長解任後、初めての来日ですが、そのタイミングで巨額損失を隠蔽を主導したとされる菊川剛氏(前会長兼社長)と、森久志氏(前副社長)、山田秀雄監査役の3人が24日の夜に突如、取締役を辞任しました。

マイケル・ウッドフォード氏(写真:菅野勝男、以下同)

マイケル・ウッドフォード:そもそも、損失を隠蔽していたということで社長や副社長を辞めた人たちが、それから1カ月も毎日会社に来ていたこと自体が異常だ。だから、3人が取締役を辞任したことは1つの前進と言える。

 詳細は分かっていないが、長年にわたる損失隠しを実行してきた当事者として、当然の結末だろう。検察が捜査に動いている以上、辞任は避けられないことだった。

 昨日、東京地検や警視庁、証券取引等監視委員会で捜査担当者に会った。すべての資金の流れを解明する方針を知り、想定していた以上に徹底した捜査を進めようとしていることが分かり勇気づけられたし、感動した。

国際的な事件に発展する

―― 米連邦捜査局(FBI)や英重大不正捜査局(SFO)とも協力して捜査を展開するのでしょうか。

ウッドフォード:彼らは、捜査の詳細を説明したわけではないが、きっとそうすると思う。英ロンドンのSFOも、「他国の当局と協力していく」と言っていた。捜査はそうした国際的な展開になっていくのではないか。

 実際、米FBI及び米証券取引委員会(SEC)から「再び来てほしい」と要請されているので、明日(11月26日)、私はニューヨークに向かう。今回は米司法当局からも呼ばれている。

―― 買収問題などの真相解明を目的に立ち上げられた第三者委員会の動きをどう見ていますか。11月21日には、委員会メンバーがロンドンに飛んで、あなたに会っています。

 オリンパスは11月21日、「『一部、海外メディアにおいて、過去の買収資金が反社会的勢力に流れた可能性があると報道されているが、委員会のこれまでの調査では、そうした事実は認められていない』という第三者委員会のコメントを受領した」と声明を発表しています。

ウッドフォード:第三者委員会には失望している。委員会メンバーとロンドンで会う2時間前、オリンパスは第三者委員会から受けとったコメントを発表した。米ニューヨークタイムズなどが11月18日に、「今回の資金の流れた先に、反社会的勢力が含まれている可能性がある」と報じたことを受けてのコメントのようだ。しかし、調査が終わっていない段階で、第三者委員会がそんなコメントを出すこと自体、信じがたい行為だ。本当に独立した存在なのか疑いたくなる。

 第三者委員会は銀行口座を調査する法的な権限もない。それでは、巨額資金の流れを調査するといっても限界があるのではないか。

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「オリンパス事件は国際捜査になる」の著者

石黒 千賀子

石黒 千賀子(いしぐろ・ちかこ)

日経ビジネス編集委員

日経BPに入社後、英LSEに留学し修士取得。日経ビジネス、日経ナショナルジオグラフィック、日経ベンチャーを経て、2003年日経ビジネスに編集委員として戻る。主に、本誌の「世界鳥瞰」の欄を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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