• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

「よく諦めないね」って、いろんな人に言われます

第13回 難航を極めた「土地探し」と「資金集め」

  • 小林 りん,中西 未紀

バックナンバー

2011年12月5日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 全寮制高校「International School of Asia, Karuizawa(ISAK、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢)」の2013年9月開校に向けて、公益財団法人インターナショナルスクール・オブ・アジア設立準備財団は着々と準備を進めている。これは、次世代をリーダーとして担う日本をはじめとするアジアの子供たちを育もうというプロジェクトだ。

 教師や教育専門家を含むスタッフミーティングや過去2回のサマースクールなどを通じて、学校のミッションやコンセプトは固まりつつある。

 しかし、学校の実現に当たっては、さまざまな壁が立ちはだかっている。特に高かったのは、「土地探し」と「資金集め」だ。設立準備財団代表理事である小林りんは、常にリーダーとしての胆力を問われている。

(これまでの経緯はこちらを参照)

 公益財団法人インターナショナルスクール・オブ・アジア設立準備財団代表理事を務める小林りんの目には、広大な土地が映っていた。

 場所は軽井沢。駅や国道の喧騒からは少し離れており、緑豊かな自然に囲まれた閑静なところだ。また、大きな病院が2施設、自動車で約20分の近隣にある。子供を預かる立場としては心強い。

 学び舎としては、まさに小林が理想とする土地だった。そして、ここにいよいよ校舎と寮を建てるメドがついたのである。

「白紙撤回」という、つらい決断

 小林が仲間たちと共に「土地探し」を始めたのは、2008年夏頃からだった。なかなか見つからない。3年かかって、ようやく手にすることができた。そして、この土地と出会う過程では、1つの大きな“苦しい決断”があった――。

 今から1年ほど前。2010年夏に遡る。小林は失意のどん底にいた。

 「本当に申し訳ございません。今回の話はなかったことにしていただきたいのです」。小林はひたすら頭を下げて、許しを請うていた。会議室には、重い沈黙が流れていた。申し訳なさすぎて、相手の顔をまともに見ることができず、いつまでもいつまでも頭をあげられなかった。

 いったい何が起こっていたのか。実は、ほぼ決まりかけていた候補地を、小林らは白紙撤回することを決めたのだ。それは、全寮制高校「International School of Asia, Karuizawa(ISAK、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢)」の理念に共感して土地の提供を決断しようとしていた人たちの好意をないがしろにする行為だった。

 小林たちがなかなか軽井沢で全寮制高校に適した土地に巡り合えずにいる中、救いの手を差し伸べてくれたのが嬬恋村だった。春夏秋冬を通じて日本の風土が体感できる軽井沢は、学校を設置するのに格好の場所だ。しかし、校舎と寮を併設するには広大な敷地が必要になる。手元資金が潤沢にあるわけでもない。条件に合う物件があっても、価格が予算を大きく超えていたり、地権者が複数いて交渉に時間がかかりそうだったりと、なかなか土地探しは難航していた。

 嬬恋村には、地方自治体が所有している土地があった。設立準備財団の仲間も「ここなら豊かな自然の中で広大なキャンパスが確保できそうだ」と非常に乗り気だった。

 立地だけではない。小林は、村長や村役場の担当者の人柄にも魅了されたという。「本当にプロジェクトの良き理解者でした。村長は海外でのご経験も豊富で、アジアのリーダーを育てるという学校の趣旨にすぐに賛同してくださいました」。

 交渉が本格化したのは2009年夏。理念に共感しても、実務は別だ。限られた予算に見合う形で土地を確保するためには、議会の承認など手続きを済ませなければならない。小林は理事であり建築家でもある鈴木エドワードたちと共に嬬恋村へ何度も足を運び、ISAKへの理解を求めた。

 ちょうどその頃、第一子を身ごもっていた小林は、大きなお腹を抱えて村議会の皆さんと話し合ったのを、昨日のことのように覚えている。村長や自治体担当者の尽力もあり、かれこれ丸1年かけて、ようやく話がまとまってきた。

コメント1件コメント/レビュー

WBS等も通じて、記事企画を知りました。発想としてはとて斬新で、これから似たようなコセプトの学校が増えることを期待します。ただ、記事・報道を通じてどうも引っかかる点があります。それは、"外部から教師を呼び 質の高い教育をする"ということが、前面にでていた事です。正直、外部から優秀な人材(完成された人材)を呼び込むことは簡単ですが、目指す教育ができりる人材(講師)を学校と共に育てることの方も忘れては成らない点だと思います。今の日本の教育制度・学校を取り巻く環境は、これが欠落していると思っています。この点を忘れては、食料自給率と同じ様に他者に頼らなければ 目指す教育も出来ない(自活・自立できない)状態に将来的に陥るのではないでしょうか?(2011/12/05)

「軽井沢にアジアのための全寮制高校を作ります!」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

WBS等も通じて、記事企画を知りました。発想としてはとて斬新で、これから似たようなコセプトの学校が増えることを期待します。ただ、記事・報道を通じてどうも引っかかる点があります。それは、"外部から教師を呼び 質の高い教育をする"ということが、前面にでていた事です。正直、外部から優秀な人材(完成された人材)を呼び込むことは簡単ですが、目指す教育ができりる人材(講師)を学校と共に育てることの方も忘れては成らない点だと思います。今の日本の教育制度・学校を取り巻く環境は、これが欠落していると思っています。この点を忘れては、食料自給率と同じ様に他者に頼らなければ 目指す教育も出来ない(自活・自立できない)状態に将来的に陥るのではないでしょうか?(2011/12/05)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

(マンションの即日完売という)異常な状況が、普通のところに戻ってきたのです。

沓掛 英二 野村不動産ホールディングス社長