「第10回日本イノベーター大賞」の表彰式が開かれた。「緩まないナット」を開発した若林氏が大賞を受賞。なでしこジャパンの佐々木監督など多彩な顔ぶれが集った。
12月2日、10回目を迎える「日本イノベーター大賞」(日経BP社主催、第一三共協賛)の表彰式が、東京都内のホテルで開かれた。
今年の受賞者は4人。選考委員長を務めた小宮山宏・三菱総合研究所理事長は総評で「東日本大震災で試練を負った日本人を励ます『世界一』が揃った」と語った。
大賞は、ハードロック工業の若林克彦社長。「東大阪のエジソン」の異名を持つ若林社長は、日本建築の伝統である楔(くさび)の技術を応用した「緩まないナット」を30年以上前に開発した。現在では、震災の衝撃に耐え1両も脱線することがなかった東北・上越新幹線や、国内の重要建築物などに多用され、英国や台湾など営業エリアを世界に広げつつある。

円高や資源高など六重苦に悩む日本の製造業。それでも若林社長は「『心豊かな創造性を磨き、無から有を生み出し進展させる』という基本理念の下、自分たちのやるべきことをやれば、おのずと未来が拓ける」と話した。
「絶対1位でなければならない」
特別優秀賞は、理化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピューター「京(けい)」の開発チーム代表、井上愛一郎・富士通常務理事が受賞した。京プロジェクトは2009年11月、事業仕分けで蓮舫参院議員に「2位じゃダメなんでしょうか」と指摘された。
しかし井上氏らは「むしろ莫大な税金を投入してやる以上、絶対に世界一でなければならない」と奮起。今年6月、世界のスパコンの演算速度ランキングである「TOP500リスト」で2位の中国に3倍以上の差をつけて首位の座を獲得。2004年の「地球シミュレーター」以来、7年ぶりに日本のスパコンを世界一に返り咲かせた。
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