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北朝鮮、米中ロシア間で揺れ動く政治カードに

金正日総書記死去後の東アジア情勢について、金美徳・多摩大学教授に聞く(1)

  • 伊藤 暢人

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2011年12月20日(火)

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 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の最高指導者、金正日総書記の死去は、東アジアにどのような影響を及ぼすのか。朝鮮半島や東アジア地域の経済・外交問題に詳しい多摩大学の金 美徳教授に聞いた(聞き手は、伊藤暢人)。

:金正日総書記の死去が今後のアジア情勢にどのような影響を及ぼすのでしょうか。中でも北朝鮮が崩壊するという見方は現実的なのでしょうか。

:まず、権力の後継がどのようにして行われるかを考えてみましょう。前回、金日成元国家主席がなくなった時は、3年間喪に服し、国家主席のポストを空席にしていいました。その例から考えれば、今回もある程度の期間は、対外的には最高位のポストを空位にしておく可能性が高いと見ています。

朝鮮半島と東アジア経済に詳しい金美徳・多摩大学教授(写真:都築 雅人)

 とはいえ、それは形式的なものです。実質的には金正恩氏への後継は着実に進められると考えています。

 そうした中で、東アジアのパワーバランスの変化を考えていかなければなりません。

 まず、北朝鮮という国の崩壊はあり得るのでしょうか。韓国側の推計によると、北朝鮮の経済はマイナス成長が続いており、疲弊していると見られます。とはいえ、北朝鮮が崩壊し韓国がそれを統合した場合にかかるコストは約150兆円という試算が出ています。この金額は韓国だけではとても支えられません。日本、米国、中国、ロシアが集まっても難しいでしょう。

 とすると、世界経済の減速が懸念される中、北朝鮮の崩壊を防ぐことが各国の共通の利益となります。北朝鮮をいかに崩壊させないかという政策を周辺諸国は選ぶことになるでしょう。

:今後は、地理的、経済的に近いとされる中国と、北朝鮮との関係がカギになるのでしょうか。

:確かに北朝鮮と中国は、両国国境付近の黄金坪などで合弁により経済特区開発を進めるなど経済的には近い関係にあります。とはいえ、中国にとってみると、経済的、政治的な負担もあり、ある程度の距離を保ちたいというのが本音のところではないでしょうか。中国が北朝鮮を統合するとなれば、中国国内の人権問題や格差問題に改めて注目が集まりかねませんから。

 それでも、中国は北朝鮮とのパイプを持ち続けているのは「政治カード」や「外交カード」としての意義が大きいからです。北朝鮮との交渉窓口を務めることができるというのは、日本や米国との外交交渉において重要なポイントとなりますから。

 韓国は盧武鉉前大統領の時代には、北朝鮮との融和を意識した政策をとってきました。このころは、北朝鮮は中国と韓国を天秤にかけるような政策を執っていました。ところが、李明博政権になって、韓国と北朝鮮の間の溝は広がっています。その結果、北朝鮮は中国に近づいたわけです。

 ところが、北朝鮮側が「中国だけに頼っていていいのか」という懸念を抱いているのも事実です。

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