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金正日の死去で北朝鮮政権は崩壊しない

米国の朝鮮問題専門家が占う今後の行方

  • 加藤 靖子

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2011年12月22日(木)

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 北朝鮮の最高指導者だった金正日(キム・ジョンイル)総書記が12月17日に死去した。北朝鮮は同氏の死去を発表した19日午前に東海岸沖で短距離ミサイルを発射し、国際的な緊張も高まってきた。

 今後の焦点となるのは、金総書記なき後の政治体制と核開発問題の行方だ。北朝鮮情勢に詳しく、『北朝鮮 飢餓の政治経済学』(共著、中央公論新社)などの著書もあるステファン・ハガード・米カリフォルニア大サンディエゴ校教授に、北朝鮮の今後について見解を聞いた。

(取材・構成は加藤靖子=在米ジャーナリスト)

── 金正日総書記の死去が報じられて、後継者である三男の金正恩(キム・ジョンウン)氏がスムーズに政権を継承できず、政治的な混乱が起きるのではないかと懸念されています。

ハガード:金総書記の下、北朝鮮政府はこれまで、後継者である正恩氏を中心とする統治体制を確立するために、既にたくさんの投資をしてきました。正恩氏はまだ国家主権の最高軍事指導機関である国防委員会のメンバーではありませんが、軍と政党のいくつかの重要な役職に任命されています。金総書記からの権力の継承がスムーズに行われるよう、既に手はずは整えられています。

ミサイルはあくまで威嚇が目的

── 金正日総書記の死は、国際社会に対してどのような影響を及ぼすのでしょうか。特に日本や韓国、中国に対する影響は。

ハガード:短期的には、金正日総書記が死去したことに伴って北朝鮮は国際社会での立場が非常に弱くなったと感じるでしょう。そうしたこともあって、ミサイルを発射したのだと思います。

 ただし、19日に発射されたミサイルは、長距離弾道ミサイル発射基地のある西海、すなわち黄海側からではなく、東海側(日本海側)から発射されました。つまり、これは威嚇を目的として行ったものと解釈すべきです。国際社会にとって重要なことは、いたずらに緊張を高めることのないよう慎重に行動することです。

── 金正日総書記の死後、金正恩氏の下で核開発政策を放棄する可能性は。

ハガード:正恩氏は権力の基盤を軍や警察に依存していることから、核開発政策の放棄を主導的に進められる立場にないのではないかと考えています。試されるのは、既に米国と結んでいる核開発の凍結を実行する力が彼にあるのかということです。

── 一部の専門家には、北朝鮮は軍主導の専制政治行われているから、金総書記が亡くなっても社会システムが依然として機能すると主張している人もいます。金総書記という絶対的な権力を握っていたトップがいなくなったことで、北朝鮮に社会的な混乱は生じないのでしょうか。

ハガード:北朝鮮の社会全体は、今まで国家からの支援なしに動いています。例えば食料などの公的分配システムは、実際には機能していません。ですから政権のトップが代わったからといって、社会に大きな変化や混乱は生じないと思います。

 しかし、政権は今後非常に緊張感を持つでしょうし、政権内部で何か非合法な行いがあった場合には、厳重に取り締まっていくことになるでしょう。

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