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金正恩は父の業績を称えることで後継の正当性をアピールする

北朝鮮の後継問題について、金美徳・多摩大教授に聞く

  • 伊藤 暢人

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2011年12月28日(水)

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 北朝鮮の金正日総書記の死去が発表されてから1週間余りが過ぎた。後継者と目される金正恩氏の動静が少しずつ伝えられているものの、まだ同国の行方は不透明なままだ。前回は、朝鮮半島事情に詳しい金美徳・多摩大学教授に東アジア情勢について聞いた。今回は、北朝鮮内の情勢について聞く。(聞き手は伊藤暢人)

多摩大学の金美徳教授(写真:都築 雅人)

:金正日総書記がなくなって1週間余りが過ぎました。12月28日には告別式も予定されています。この先、北朝鮮の中ではどのような動きが出てくるでしょうか。

:金正恩氏が葬儀委員長を務めることで、後継者としての地位を固めていると見ていい。これから正恩氏は、まず父親である正日氏の業績を称える作業に入るでしょう。それも、できる限り盛大に。

 父親の業績を称えることで、その権力者としての地位を不動のものにしておく。それがひいては自分の権力者としての正当性につながってくるからです。正日氏が、その父親の日成主席が死去した時にも同じような行動に出ています。

:まだ28歳とされる正恩氏はスムーズに権力を後継できるのでしょうか?

:クーデターや内部分裂のリスクを唱える声があることは知っています。ですが、私は、既に後継体制づくりは時間をかけて進められてきていたと見ています。
 この後継については、北朝鮮は1983年から始まる5つの段階を経て準備を進めてきたと思われます。

後継体制づくりの5段階

第1段階: 1983~2006年 金正恩氏の後継修行
第2段階: 2006年12月~
2009年1月
後継者内定
第3段階: 2009年1月~
2010年9月
後継者決定の北朝鮮国内での公式化
第4段階: 2010年9月~
2011年9月
後継者決定の国外での公式化
第5段階: 2011年9月~ 最終的な権力継承

(金美徳著『なぜ韓国企業は世界で勝てるのか』より。なお、金日正氏の死去前は、第5段階は2012年以降に始まると予想していた)

 第1段階は、誕生から大学卒業まで。正恩氏は1983年1月生まれとされており、14歳からの3年間はスイスに留学し、その後は北朝鮮内の金日正軍事総合大学と同研究院などで学びました。

 第2段階では、政治、経済、軍事のテクノクラートがチームを結成し、政治的指導者としての帝王学教育を行いました。

 第3段階では、国内で正恩氏が後継者と公表され、その正当性を主張する文献や歌などが北朝鮮で出ています。

 そして、第4段階は、その後継を国外にも発表するという段階です。国外といっても、経済的、政治的に関係が強い中国とロシアがその対象となりました。そのため、2011年には日正氏は両国を訪問しました。実際には、この段階はもうしばらく続くものと見ていましたが、日正氏の体調悪化により、早々と終止符が打たれました。

 最終的な権力継承である第5段階は、2012年からになると見られていました。金日成氏の生誕100周年に当たるこの年に「強盛大国の大門を開く」としていましたが、その流れの中で、最終的な権力継承が起きると予想されていました。

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