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日産のノドに引っかかる小骨

2012年1月31日(火)

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日産車体の株式を海外ファンドが大量保有している。日産自動車との親子上場の問題を突こうとの訴訟も提起した。国内体制再編を進める日産に影響を与える可能性も出てきた。

 「ノドに引っかかった小骨」――。日産自動車の経営陣はこう感じているはずだ。シンガポールに拠点を置く、エフィッシモキャピタルマネージメントという投資ファンドが、日産が42.6%の株式を保有する上場子会社、日産車体の株を着々と買い増している。

 エフィッシモは「村上ファンド」出身の高坂卓志氏らが2006年に設立した。その手法も「物言う株主」として鳴らした村上ファンドによく似ている。中小型株に狙いを定め、大株主となった後に、経営の不備があると思われる点を追及する。最終的に保有株の買い取りを迫ることが多い。

 これまでに学研ホールディングスや立飛企業、テクモ(現在はコーエーと経営統合)、ダイワボウ情報システムなどがエフィッシモのターゲットとなった。日産車体にも、現在のところ同様の手法を取っているように見える。

株主代表訴訟も提起

 エフィッシモが、日産車体株を5%以上保有する大株主として名乗りを上げたのは2007年8月。2009年7月には、「日産車体が日産グループ内企業に不当に安い金利で資金を融資している」という趣旨で、日産車体の現・代表取締役を相手取って横浜地方裁判所に違法行為差し止め請求訴訟を提起した。融資先である日産ファイナンスが債務超過だったにもかかわらず、1%以下の低金利で、かつ無担保無保証で貸し付けていたことを問題視したという。

 日産に限らず、企業グループ内で資金を融通するのはごく一般的。現実的に考えれば日産の完全子会社化である日産ファイナンスは、たとえ債務超過であろうとも倒産し、貸し倒れるリスクも極めて低い。だが、日産以外の日産車体株主にとってみれば、低金利が不利益に働いたという理屈だろう。

 エフィッシモは上記の融資案件に関連して、2010年3月には日産車体の前・代表取締役に対して、善管注意義務及び忠実義務の違反などを理由に総額97億5223万9690円の支払いを求める株主代表訴訟を起こしている。

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「日産のノドに引っかかる小骨」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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