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国家資本主義に“羨望”を感じる欧米CEO

決断のスピードとガバナンスどちらが大事?

2012年2月2日(木)

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 今年のダボス会議のテーマの1つが「国家資本主義の将来」だった。新興国を中心に、国営企業のプレゼンスが増している。資源エネルギー、メディア、金融、インフラ開発など幅広い業種において、その資金力と戦略的意思決定の速さを武器に世界を席巻しつつある。

 一方、ガバナンスやコンプライアンスでがんじがらめにされた先進国の大企業は、決断が遅れがち。大胆さも失いつつある。透明性の向上、四半期ごとの厳しい業績のチェック――執行役と取締役の分離など――に意を払いすぎるあまり、主体的な経営ができずにいるいる。

 今の時代に求められる経営形態はどちらであろうか? 民主的なガバナンスに欠けるものの、国家のオーナーシップの下で続く成長か? それとも、短期利益を追う株主にとってこの上なく民主的で透明な意志決定だろうか?

巨大な資金力と迅速な意思決定で世界を席巻する国営企業

 資源エネルギー業界において、国家資本主義はけた違いに大きな影響力を持っている。世界の国営資源エネルギー会社に比べれば、日本商社は小人のようなものだ。欧米メジャーですら対等に戦うことはできない。リーマンショック直前に資源価格が高騰した時、私は議員をしていた。商社をはじめとする資源関連会社から、こんな陳情を受けていた。「我々では巨大化する国営資源会社に太刀打ちできない。資源や食糧を買い取る基金を、国が外貨準備や公的年金の一部を使ってつくってくれないか」。

 先日もあるパーティーで大手商社のトップから切実な訴えを聞いた。「田村さん!中国がブラジルの農地を買いまくっています。彼らは土地というより水を買っています。今世紀半ばまでに世界的な食糧危機が起こるかもしれない。中国はそれに備えようとしている。日本も国家ファンドつくらなければいけませんよ」。

 英エコノミスト誌によれば、株式市場においても国営企業のプレゼンスが大きい。中国株式市場では時価総額の80%を、ロシア市場でも時価総額の60%を国営企業が占めている。

 今の先進国でも、経済発展段階の初期には国営企業が活躍した。世界最古の株式会社といわれる東インド会社も国営企業だった。ドイツも日本も韓国も同様である。だが、経済が発展するにつれて国営企業を徐々に民営化していった。「民間にできることは民間に」である。3公社と呼ばれた我が国の代表的企業も順次民営化された。

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「国家資本主義に“羨望”を感じる欧米CEO」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師