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ゼロ金利が招くデフレの罠

  • 市村 孝二巳

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2012年2月7日(火)

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米連邦準備理事会(FRB)は2014年終盤までゼロ金利政策を継続すると表明した。欧州中央銀行(ECB)も3年物の固定金利オペで銀行に資金供給し、資金繰りを支える。だが、超低金利が長く続けば続くほど、日銀と同じデフレの罠に捕らわれかねない。

 激しい舌戦を繰り広げている米共和党の大統領候補たちでも、珍しく意見が一致することもある。米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長についてである。

 「あいつはクビだ」。ニュート・ギングリッチ元米下院議長が息巻く。もう1人の有力候補であるミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事も「別の人を選ぶ」と再任を否定した。

 なぜ、これほど共和党の評判が悪いのか。その理由はFRBの量的緩和政策が「将来のインフレ期待を生んでいる」(ギングリッチ氏)から。日本における日本銀行批判とは全く逆である。

「2014年の終わりまで続ける」

 1月25日、FRBの最高意思決定機関、米連邦公開市場委員会(FOMC)はゼロ金利政策を2014年終盤まで続けると決めた。その後の記者会見でバーナンキ議長にこんな質問が飛んだ。

 「11月に共和党が政権を取って、辞任を迫られたらどうしますか?」

 議長の2度目の任期は2014年1月末まである。「政治的な質問にはお答えしない」と前置きしながら、「私にはやるべき仕事がある」ときっぱり答えた。

 その後に続けた金融緩和効果に関する説明が興味深い。「経済が非常に弱くなろうとしている状況から、完全雇用に近いところに戻し、成長率を高めるには低金利が必要だ。最後は貯蓄家にとっても投資家にとっても、あらゆる資産の収益率向上につながるのだ」。

 これは伝統的な金融政策の説明としては正しい。しかし、それは政策金利がゼロになる前までの話だ。

 世界最大の債券投資ファンド、ピムコの共同CIO(最高投資責任者)であるビル・グロス氏は昨年12月19日、英フィナンシャル・タイムズ紙への寄稿で「ゼロに張りついた超低金利は金融システムのレバレッジを再開させるどころか収縮させ、実体経済の拡大ではなく後退を招いている」と、日米欧の超低金利政策の罪を激しく批判した。

 グロス氏は「流動性の罠」といった従来の表現を超え、「名目金利がゼロに近づき、インフレ率を差し引いた実質金利が大きなマイナスになると、通常の金融機能は崩壊する」と指摘する。銀行はゼロ金利で資金を調達してもFRBの準備預金に預けたままで企業や家計には貸し出さず、金融市場が凍りついてしまうからだ。

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