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賢いのではない。ずるいのだ

本気の男たちの議論の手法

2012年2月10日(金)

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 会議で男性たちと同席する場がありますが、うまく議論できません。あとで悔しい思いをするばかり。議論のコツのようなものはありますか?(40代女性)

 遙から

 政治家と公開討論を経験すると、学ぶことは多い。基本的に、議論に長けている男性たちは独自の武器を持っている。公開となると自らの立場をかけての発言になるので、彼らが身に着けた武器を目の当りにできる。

公開討論に本気の議論はない

 私がそこに参加する場合、はじめに討論にさきがけての想定をしてみる。まずは本気で議論が展開されるなどと青いことを考えてはいけない。その場が公開である限り、議論にはならないと言い切ってもいい。矛盾した話だが、地位のある男性ほど人前では絶対に負けられない。だから相手を窮地に落とし込んだり、急所を突くような発言はあえてしないと見たほうがいい。本気の議論をしてしまうと自分もまた追い詰められかねない。公開できるレベルの本当の話など、どれほどあろうか。知識も専門性も何も持たない人間のほうが自由に発言できる。つまり私のような人間だ。

 彼らはまず、議論よりも、主張をするだろう、と予測した。公開の場を借りて、自らの論理を展開し、いかに正当性がこちらにあるかを披露しあう。

 そう。男たちの本気の議論は、発表会になる。

 その日は税と社会保障がテーマの議論だった。

 私は「政府の政策は、ずるいところがある」といった発言をしてみる。

 政治家は「おっしゃるとおり」とまずは引き受ける。そして、「今後もがんばる」と着地する。その行間は「いかにその問題を理解し、動こうとしているか」といった内容で埋められる。そうなると聴衆は一瞬、将来は明るいような、何か、問題は解決に向けて進んでいるかのような錯覚をおぼえて、次なる批判が封印されてしまう。

 これは暖簾に腕押し型だ。どんな批判をぶつけても、「おっしゃるとおり」と受け流す。反発も反論も怒りもない。それどころか、どんな批判を受けても怒らない人格者、とまで聴衆に印象づける。批判されるほどに好感度が上がる。まさしくプロの政治家だ。

 別の政治家にも批判してみた。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

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「賢いのではない。ずるいのだ」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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