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ソニーがこの10年に出した最大のヒットは錦織圭?!

業績不振からの脱却に向けて正視すべき「原点」

2012年2月10日(金)

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 ソニーと錦織圭──。

 前者は、4期連続の最終赤字に陥るという苦境の最中、トップ交代をきっかけにして再起を図る電機メーカー。後者は、この1月に行われたテニス4大大会の1つ、全豪オープンで日本人プロテニスプレーヤーとしては初めてベスト8に進出した上昇株である。明暗がくっきりと分かれている両者の間に、浅からぬ縁があるのをご存じだろうか。

 ソニーは、錦織選手がプロデビューした翌年の2008年4月から昨年11月まで所属契約を結び、プロ活動を支援してきた。家電量販店などでソニー製の液晶テレビ「ブラビア」の画面に、錦織選手がサーブを打つフォームの映像が映し出されているのを見たことがある人もいるかもしれない。それも、所属契約がもたらした産物の1つなのだろう。

 もっとも、縁は所属契約だけにとどまらない。錦織選手が日本から世界へと羽ばたくチャンスを与えたのも、また“ソニー”だった。

“ソニーファンド”で世界への切符をつかんだ錦織選手

 盛田正明氏。その名から察しがつくように、ソニーを井深大氏とともに創業した盛田昭夫氏の親族、それも実弟である。1951年に東京工業大学を卒業してソニー(当時は東京通信工業)に入社。同社の常務、専務、副社長を歴任し、1992年から94年にかけてソニー生命保険の会長も務めた。

 正明氏はソニーグループから引退した後、2000年に日本テニス協会の会長に就任(現在は名誉会長)。日本テニスの発展に力を尽くしてきた。その一環として、私財を投じて2003年に設立したのが、「盛田正明テニス・ファンド」である。

 世界に通用する選手を育成することを目的とした基金で、有望なジュニア選手を選考して、米ニック・ボロテリー・テニス・アカデミー(フロリダ州)に留学させる。4大大会のすべてで優勝した経験を持つアンドレ・アガシ氏ら数多くのトッププロを輩出してきた名門だ。錦織選手もこの基金の支援を得て13歳で渡米し、同アカデミーの門をたたく。そして世界のトップへの第一歩を踏み出した。

 競争が厳しく脱落者も後を絶たないプロ養成学校のアカデミーで頭角を現し、2006年には全豪と同じ4大大会の1つ、全仏オープンの男子ジュニアダブルスで優勝するなど、ジュニアの世界的な大会で成績を残す。

 2007年10月にプロに転向。ソニーと所属契約を結んだ直後の2008年の全米オープンで当時世界ランキング4位の選手を破ってベスト16入りし、日本だけでなく海外でも若手のホープの1人として注目を集めるようになった。

 その後は相次ぐケガの影響で戦績は伸び悩んでいたが、昨年後半から再び上昇し始める。

 まず、トップ選手が集うプロツアーの主要大会(マスターズシリーズ)の1つである昨年10月の上海マスターズで、トップ10選手の1人を破って準決勝まで進出する。

コメント13件コメント/レビュー

いわゆるMBA流の経営手法の導入からおかしくなった。コスト意識をエンジニアも持つというところまでは良かったが、管理屋がのさばり製品企画が予想利益率だけではじかれるようになってから、ソニーのコアコンピタンスは損なわれ始めた。また、その伏線として、大企業となったことによる社員のコモディティ化も先行していた。マネージメントだけを重視し、製品も現場も知らない管理職が増えて、本社の提示する部署別目標数値だけを奉るようになり、無難な同一目線での”他社に勝てるもの”ばかりが新製品として出てくるようになった。一方、いかにやり手であっても、ゲーム機を家庭の中心に据えるというおかしなビジョンを描いていた人物は危ういところでふるいにかけられたが、その反動でその後あまりにも凡庸な経営者が続いたのは不幸としか言いようがない。(2014/09/12)

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「ソニーがこの10年に出した最大のヒットは錦織圭?!」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

いわゆるMBA流の経営手法の導入からおかしくなった。コスト意識をエンジニアも持つというところまでは良かったが、管理屋がのさばり製品企画が予想利益率だけではじかれるようになってから、ソニーのコアコンピタンスは損なわれ始めた。また、その伏線として、大企業となったことによる社員のコモディティ化も先行していた。マネージメントだけを重視し、製品も現場も知らない管理職が増えて、本社の提示する部署別目標数値だけを奉るようになり、無難な同一目線での”他社に勝てるもの”ばかりが新製品として出てくるようになった。一方、いかにやり手であっても、ゲーム機を家庭の中心に据えるというおかしなビジョンを描いていた人物は危ういところでふるいにかけられたが、その反動でその後あまりにも凡庸な経営者が続いたのは不幸としか言いようがない。(2014/09/12)

AIBOのプロダクトを今まで継続していたら?家庭で動き回る掃除機ロボットにソニー製があったり、もっと違ったロボットコンパニオンが登場していたのではなかろうか。今に至るソニー低迷は完全に経営判断のミスである。既存の延長線上にある製品は安パイだが、ワクワク感や驚きに欠ける。奇しくもAppleが同じ轍を踏みつつある気がするが、それはもう少し時間がかかるかもしれない。(2014/09/10)

「ウォークマン」や「パスパートサイズ」のハンディカムを初めて見たときの衝撃。モーター等を中心とするメカニクスと、トランジスタIC等のエレクトロニクスとを高い水準で融合できたのが、80年代のソニーが輝いていた理由、だったのでは、と今だから思う。21世紀のソニーのコンシューマー商品だと、かつての強みを発揮できる分野がロクになくなっている。エアコンや洗濯機や掃除機のように、まだ電子工学と機械工学双方の技術が求められる分野もあるが、まぁソニーっぽくはない商品カテゴリー、ではありますね。(2014/09/10)

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日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授