「時事深層」

自動車、円高でも反転攻勢

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2012年2月15日(水)

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総崩れの電機と対照的に、自動車メーカーの業績が底堅い。円高や天災の悪影響を懸命のコスト削減で吸収している。トヨタ自動車が大増産に動くなど、反転の兆しも見え始めた。

 「歴史的な円高やタイの洪水の影響を、企業努力で吸収した」。1月31日の決算発表会見で、ホンダの池史彦専務は、こう強調した。

 ホンダは2011年に最も運が悪かった企業の1社だ。東日本大震災で開発拠点がダメージを受け、タイの洪水で組み立て工場が水に沈んだ。生産調整を余儀なくされ、在庫不足で主戦場の北米でシェアが低下。さらに超円高で、海外で稼いだ利益が目減りする。

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 外部環境の激変で、2012年3月期の営業利益は2000億円と前期比65%の減少を見込んでいる。しかし、昨年8月に発表した業績予想との比較では、700億円の下振れにとどめた。洪水が1100億円、一段の円高が570億円のマイナス要因になるが、研究開発費や調達費の圧縮で、970億円を捻出したためだ。年間配当は60円と、大減益にもかかわらず6円増配する。「成長への意思表示の意味も含め、増配を決めた」と池専務は話す。

 電機大手が巨額の最終赤字になる最大の理由は、薄型テレビのビジネスモデルが限界に達したことにある。業績がもともと厳しかったところに、外部環境の急変が追い打ちをかけた。

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著者プロフィール

加藤 修平(かとう・しゅうへい)

日経ビジネス記者。日本経済新聞社に入社後、大阪経済部、東京産業部、東京経済部を経て2009年4月より日経ビジネス記者。

阿部 貴浩(あべ・たかひろ)

日経ビジネス記者。日本経済新聞で中堅・ベンチャー企業部や証券部、名古屋編集部などを転々とし、2011年春から日経ビジネス編集部の片隅に席を見つける。製造業とのかかわりが長く、自動車や機械、造船など「物づくり企業」を幅広く担当。メーカーのおじ様方と飲みに繰り出しては経済実態とかけ離れた円高に憤り、震災復旧の苦労話に涙ぐむ。いつの間にやら会社近くの「六本木・麻布」より「神田・新橋」を好むようになった。



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日経ビジネス “ここさえ読めば毎週のニュースの本質がわかる”―ニュース連動の解説記事。日経ビジネス編集部が、景気、業界再編の動きから最新マーケティング動向やヒット商品まで幅広くウォッチ。

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