「時事深層」

楽天、攻めの物流へ一歩

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2012年2月23日(木)

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ライバルのアマゾンに比べ物流で後手を踏んでいた楽天。需要と物流システムを連係、発想の異なる物流網で追撃する。ECのさらなる拡大に向け、外部企業との連携がカギになる。

 楽天が新しい物流網の構築に着手していることが、本誌取材で明らかになった。自社が運営するEC(電子商取引)モール「楽天市場」が持つ消費者の需要情報と物流網の各種情報をネットワーク化し、物流の上流から下流までを最適化する。配送料を低く抑えることができるほか、希望受取日時に複数の発注商品をまとめて受け取れるなど、消費者の利便性を高める狙いだ。

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 楽天は現在、約20社の全国物流会社と提携している。楽天が進めている新物流網では、楽天が持つ「店舗の在庫情報」「消費者の需要動向」「宅配の希望日時」といった情報と、物流会社の「倉庫情報」「積み荷情報」、宅配業者の「配送情報」などをつなぐ。そのうえで、消費者の購入商品や購入が予測される商品、希望受取日時の情報などを基に、出荷から配送までの物流効率が最も高まるようにする。

 物流会社の遊休資産活用が進むほか、宅配業者は購入者宅に何度も足を運ぶ必要がなくなるため、「ECの拡大で荷物が増加しても物流会社や宅配業者の投資が最小限に抑えられる」(楽天の武田和徳常務)。

 既に楽天は2月3日、認定した事業者に楽天市場の受注データや在庫データを提供し始めた。2月13日からはヤマト運輸との間でデータ連係を開始。楽天側の商品管理番号と宅急便の送り状番号が自動的にひもづけられるようになった。今後、楽天は提携物流会社とも情報連係の交渉を進めていく考え。「(提携物流会社は)過去3年間一緒にやってきたため理解は得やすい」(武田常務)と見ている。

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著者プロフィール

原 隆(はら・たかし)

日経ビジネス記者。日経BP社入社後は日経パソコンに約7年勤務。その後、日経コミュニケーション、日経ネットマーケティング(現日経デジタルマーケティング)を経て2010年1月よりビジネス編集部に在籍。電機・ITグループ所属、主にインターネット業界担当。趣味は酒と麻雀とピアノ。宮崎県出身、高田馬場在住15年目。「鳥やす」で焼き鳥とビールを飲むのが好き。Twitterアカウントは@haratakashi。飲んだときにしかほとんどつぶやかない

佐藤 央明(さとう・ひろあき)

日経ビジネス記者。出版社勤務や大学院留学などを経て、2004年日経ホーム出版社(現日経BP社)入社。日経トレンディに約6年勤務。2011年1月より日経ビジネス編集部在籍、流通グループ所属。

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネス記者。



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