「ニュースを斬る」

36年連続増収増益の秘密――米SAS幹部に聞く

「ビッグデータはこれからが本番」

バックナンバー

2012年2月22日(水)

1/2ページ

印刷ページ

 36年連続で増収増益を達成した老舗のIT(情報技術)企業がある。企業向けのデータ分析ソフトを開発・販売する米SASインスティチュート(SAS)だ。2011年度の売上高は27億2500万ドル(2180億円)で前年度に比べて12%増を達成した。米SASでナンバーツーを務めるミカエル・ハグストローム上級副社長に同社の強みと、現在話題となっているビッグデータ(爆発的に増えるデータ)市場の動向について聞いた(聞き手は戸川尚樹)。

―― 業績が好調だ。強みの源泉は何か。

「経営トップの関心の高さが、データ分析力の優劣を決める」と米SASインスティチュートのミカエル・ハグストローム上級副社長

ハグストローム:研究開発に毎年、売り上げの25%を投じて、データ分析に関する技術力を高め、ソフトの機能に磨きをかけてきたからだ。データ分析の領域で、当社は常にイノベーティブ(革新的)な製品を提供し続けていると自負している。

 当社のソフトを利用して市場や販売の動向を分析、予測することで、顧客企業はそれぞれの製品・サービスに最適な価格を設定できる。これにより収益を拡大できる。金融機関の場合、当社製ソフトが提供する独自の解析技術によって、振り込め詐欺やインサイダー取引を防ぐこともできる。保険金支払いの不正請求も見抜ける。

 データ分析は、企業の経営強化に不可欠な取り組みであり、いつの時代もニーズが安定している。蓄積したデータを生かして、顧客の獲得や収益性の向上を図りたいといったニーズも根強い。

 我々の強みは、データ分析ソフトの機能だけではない。当社のソフトを利用すると経営にどのようなメリットがあるのか、について具体的なストーリーを顧客にきっちり提案していることも、顧客に評価されていると思う。こうした提案型の営業活動ができるよう、分析スキルと業務知識を兼ね備えた人材を社内で育成する仕組みを整備している。

―― 最近は、独SAPや米オラクルなどのソフト大手が、データ分析ソフトの分野に力を注いでいる。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。


関連記事

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
内容は…
この記事は…
コメント0件受付中
トラックバック
著者プロフィール

戸川 尚樹(とがわ・なおき)

日経ビジネス記者(電機・ITグル―プのキャップ)。1996年に日経BP社入社後、12年間、日経コンピュータに在籍。2006年から2009年まで、日経ソリューションビジネス(休刊)、09年から日経コンピュータ副編集長。2011年1月より現職。趣味はゴルフ、スキー、ドライブ。人に会うとたいてい1度で覚えてもらえる、という“特技”を持つ。IT担当だが、デジタル機器の操作・設定は苦手。夏は地元に帰省したくなる札幌生まれ。B型乙女座



このコラムについて

ニュースを斬る

日々、生み出される膨大なニュース。その本質と意味するところは何か。そこから何を学び取るべきなのか――。本コラムでは、日経ビジネス編集部が選んだ注目のニュースを、その道のプロフェッショナルである執筆陣が独自の視点で鋭く解説。ニュースの裏側に潜む意外な事実、一歩踏み込んだ読み筋を引き出します。

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン