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それ“おもろい”と本気で思っているのか?

企画の価値は数字が決める

2012年2月24日(金)

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 新企画がうまくいきません。周りの意見や感想を聞くと「いい」と言ってくれるのに。何をよりどころに提案すればいいのか難しく、市場の読みかたありますか?(30代女性)

 遙から

 人の気持ちを何で測るか。この難しさを痛感する時がよくある。ある人には感涙の作品でも、理解できない人には愚作で、究極は“好み”の違いというところで片づけられる。“文化レベル”の差というのもよく使われる。

 だがこれがビジネスとなると、「ああ、好みが違ったんだね」では済まない。利益を生まないビジネスはただの趣味だ。

演劇ビジネスの苦戦はなぜか

 そこに苦戦しているひとつが演劇ビジネスだ。集客できない興業を自らのせいにせず、その土地のせいにもできる。

 「ここは文化レベルが低いから」

 反省ではなく見下げることで終結させるタチの悪さは、「やっぱ舞台は東京でないと」となる。実際、東京で舞台を観ると一冊の本かというくらいの演劇チラシをもらう。需要と供給が成立すればこその分量の多さか。大阪で動員できなかった舞台も東京では入る。大阪から言わせてもらえば、「東京は何やっても入るから」と、東京側が“文化レベル”云々言うかわりに、大阪では東京の観る目のなさを揶揄もできる。

 “文化”で納得させられたものに歌舞伎がある。知人の歌舞伎俳優が「大阪は怖い」と言っていた。東京では歌舞伎を観ることがひとつの文化として根付いていて、一定の集客を期待できる。だが大阪は「おもろない」と思われたが最後、楽日まで客が入らない苦節の時代を経験してきたという。だから、なんとか客入りできるようになった今、気を抜けば「おもろない」の一言のもとに客が離れていくことを肝に命じているという。

 確かに、大阪では親子代々歌舞伎を観に行くという知人よりも、代々阪神タイガースを観に甲子園に行くとか、代々宝塚を観にいく、ということのほうをよく聞く。

 歌舞伎で江戸文化の小気味のいいセリフ回しや艶っぽさを見せつけられると、ああ粋だなぁ、と思えるし、関西文化との色合いの違いを楽しむのは、まさしく文化の違いを楽しんでいるということなのだろう。

 だが、標準語で語られる今どきのミュージカル系演劇作品に、文化の違いなどあろうか。

 それこそ、おもろいか、おもろないか。

 言っておくが、“おもろい”には、感動、発見、驚き、涙、を含み、笑いのみを指すのではない。おもろい、とは、感動した、ということだ。

 では、演劇はおもろいのか。

 はっきり言わせていただく。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

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「それ“おもろい”と本気で思っているのか?」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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