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自由化で矛盾際立つ運賃規制

2012年3月1日(木)

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LCC(格安航空会社)の就航で価格破壊が進む航空業界。国交省の通達が大手2社に厳しい競争を強いる。空の自由化は、矛盾だらけの規制の中で複雑さを増す。

 和製LCC(格安航空会社)が3社も就航する2012年。サービス開始に向けて、LCC各社は今後、大幅に安い運賃を発表してくる見込みだ。3社とはピーチ・アビエーション(大阪府泉佐野市)、エアアジア・ジャパン(東京都港区)、ジェットスター・ジャパン(東京都千代田区)のことだ。

 「大阪(関西国際空港)~札幌(新千歳空港)、片道250円」「同日同時刻の同一路線なら、他社より10%安い運賃を保証します」――。

 LCC各社が打ち出すこれらの運賃を、日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)も注視している。「本当の意味での自由競争を始められるかもしれない」(大手航空会社の幹部)からだ。

「運賃が自由に決められない」

 「JALとANA、並びにこの2社の資本が入るグループ航空会社(日本トランスオーシャン航空、ANAウイングスなど)は、1996年に設立されたスカイマークや北海道国際航空(エア・ドゥ)といった新規航空会社の運賃を下回ることはできない」

 2000年、国土交通省は業界のプライスリーダーである大手2社の国内線運賃にこうした通達を出した。目的は新規航空会社の保護と育成。経営母体や機材数、ブランド認知度で圧倒的に見劣りする新規航空会社を保護し、航空各社の競争を活性化させるという名目の、実質的な運賃規制である。その後、新規航空会社の数も増え、日本の航空市場は激変した。ところが10年以上前の通達は残り続けている。

 直近の「2012年4月搭乗分3日前割引運賃」を見ても、羽田~宮崎間のスカイネットアジア航空は2万2070円。だが大手2社はともに2万4070円と、新規航空会社よりも2000円高い。

 新規航空会社が複数就航する羽田~鹿児島線では、スカイマークの「WEB割3」が1万6800円、スカイネットアジア航空の「特売り3日前」が1万6970~2万4570円なのに対して、同じ3日前割引でも大手2社は2万6570~2万8970円。最安値のスカイマークと比べて1万円近く高い。新規航空会社の中でも高い方の運賃さえ下回ることができないのだ。「運賃も自由に決められない自由競争とは程遠い状況」と大手航空会社の幹部は嘆く。

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「自由化で矛盾際立つ運賃規制」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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