• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

1票の格差放置、本音は「解散先送り」

国民不在の駆け引きを続ける国会

2012年2月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 衆議院議員選挙区画定審議会(区割り審)設置法が定めた2月25日の勧告期限が過ぎ、衆院の「1票の格差」が是正されないまま「違法状態」に入った。議員定数削減や選挙制度改革を巡る思惑の違いから与野党協議が膠着状態に陥っているのが原因だ。

 区割り審設置法は10年に1度の国勢調査に基づき、小選挙区の線引きの見直し案を勧告するよう定めている。1票の格差を原則2倍未満にするためで、2010年の国勢調査を踏まえた今回の期限が25日だった。

 さらに、最高裁は09年衆院選の1票の格差(最大2.30倍)を違憲状態と判断。是正に向け、47都道府県にまず1議席を配分する1人別枠方式の廃止を求めている。今回の格差是正に向けた作業は二重の意味で重要だったにもかかわらず、与野党協議は暗礁に乗り上げている。

 国会の不作為と指弾されるのが分かっていながら、どうしてこんな状態になっているのか。背景には、「決められない政治」の現状と、政府・民主党の「本気度」の欠如がある。

「決められない政治」の象徴

 与野党協議会の座長を務める樽床伸二・民主党幹事長代行は昨年10月の協議会の発足当初はまず、格差是正を優先する方針を示していた。これに自民党も同調、一時は両党主導で議論が進むかにみられた。しかし、樽床氏が今年に入り、議員定数削減と選挙制度の抜本改革も含め同時決着する方針に転換したことで、流れが変わった。

 樽床氏が姿勢を変えたのは、議員定数削減が野田政権の命運がかかる消費増税法案成立に向けた環境整備として浮上したためだ。ところが、現行の選挙制度を大きく変えないまま比例の定数を削減する民主党案に危機感を強めた中小政党が反発。特に国会対策上、配慮が欠かせない公明党が、中小政党に有利な小選挙区比例代表連用制の導入などの抜本改革とセットで議論すべきと強く主張したことで、協議のハードルは一気に上がってしまう。

 結局、政党間の利害がぶつかり合う展開になり、議論は膠着状態に。勧告期限を前に、民主党は勧告期限を延長する法案の提出も検討したが、6カ月の延長を目指す民主党に自民、公明両党が長すぎると難色を示し、調整は頓挫した。「決められない」政治を象徴するかのような展開だ。

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

「1票の格差放置、本音は「解散先送り」」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授