「時事深層」

エルピーダの“剛腕”坂本社長が“敗戦”の弁〜「日の丸半導体」の終焉

急場しのぎの公的支援が国民負担を招いた面も

  • 北爪 匡,白石 武志

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2012年2月29日(水)

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エルピーダメモリが会社更生法の適用を申請した。負債総額は4480億円と、製造業としては過去最大。急場しのぎの公的支援が、国民負担を招いた側面がある。

東京証券取引所で記者会見する坂本幸雄社長(左)

 半導体業界に精通した再建請負人と言われ、過去に何度も資金難を乗り切ってきた“剛腕”経営者も、ここに至っては用意した紙を読み上げるのが精いっぱいだった。

 2月27日に東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請し、同日夕から東京証券取引所で記者会見した半導体大手、エルピーダメモリの坂本幸雄社長は冒頭、言葉を詰まらせながら、「(関係者の皆様に)多大なるご迷惑とご心配をかけることになり、心よりお詫び申し上げる」と陳謝した。

 負債総額は4480億円と、製造業としては過去最大。坂本社長ら経営陣は続投するが、今後は東京地裁が監督委員兼調査委員に選任した土岐敦司弁護士の下、更生計画の策定やスポンサー探しを進めることになる。

 更生法申請によって約1385億円の社債がデフォルト(債務不履行)に陥り、株主責任も問われることになったが、影響はそれだけではない。エルピーダは2009年に改正産業活力再生法(産活法)の認定を受け、経営不振に陥った一般企業に公的資金を注入する枠組みの適用第1号となっている。この時に同社に出資した日本政策投資銀行の損失を補塡するため、日本政策金融公庫を通じて最大約280億円の国民負担が発生する可能性がある。

 2月27日に記者団の取材に応じた枝野幸男・経済産業相はエルピーダへの出資について「既に引き当てがなされているので、新たに国民負担が生じる状況ではない」と説明しつつも、「国民の負担で出資したものがこうした形で損害担保に充てられることは大変残念だ」と述べた。

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